Heimstaden、AIで住宅運営を効率化

賃貸業務をAIで支援

物件価格や広告作成を補助
画像制作費を99%超削減
判断と承認は従業員が担当

社内導入から基盤整備へ

導入2〜3カ月で社員の半数が利用
Codexで2万件超の物件情報を分析
複数システム連携を準備

欧州の住宅運営会社Heimstadenは、OpenAIのツールを使い、賃貸募集や物件管理の業務を効率化しています。空室の賃料査定、広告画像や説明文の作成、掲載内容の確認、市場反応の分析をAIが支援し、社員が最終確認と承認を担います。

オランダでは、物件の仮想演出画像の制作費が1枚約50ユーロから0.10ユーロ未満へ下がりました。同社は同国だけで年間13万ユーロの節約余地があると推計しています。またCodexで2万112件の物件資産を分析し、作業量の見積もりを5人で1年から2人で2カ月へ短縮しました。

同社は2025年6月にAI活用を加速し、従業員研修、全社変革組織、AI対応のデータ・業務基盤を柱に据えました。導入後2〜3カ月で従業員の半数が利用したと公表し、業務を理解する社内推進役の重要性も挙げています。

次の段階として、Outlook、SharePoint、Teamsをまたぐ調達情報基盤を展開中です。さらに不動産管理システムをAIワークフローに対応させ、従業員が適切な監督のもとで情報取得や処理を進められる構想です。会社は、人をなくすのではなく、住宅運営の判断や顧客対応を支える仕組みを目指しています。

OpenAIがAIで設計から試作まで支援

設計支援

機械・電気設計を横断
試作機を1週間弱で設計

実用化の課題

製造公差への対応不足
社内利用量は23倍
自動車開発で協業拡大

OpenAIは11月3日、GPT-6 Astraなどのモデルを使い、機械・電気設計からシミュレーション、製造準備まで支援する取り組みを公表しました。社内チームの試作や産業界との検証を通じ、複雑な製品開発の反復を速める狙いです。

同社はCodexとChatGPTを、CADモデルの作成・修正、製造図面の準備、シミュレーション設定などに利用しています。ハードウェア部門でのモデル利用量は2月以降、トークン数ベースで23倍に増えました。

性能検証では、Astraが要件を定め、筐体、基板、ソフトウェアを設計したCodex用の試作機を2人の社員が1週間弱でまとめました。ただし製造の制約や公差、組み立て要件を十分に考慮できず、量産準備には複数回のレビューが必要でした。

OpenAIはチップ・ガナッシ・レーシングと既存部品の3DスキャンからCADモデルや製造図面を作る検証を進め、マツダとは空力や衝突安全の設計を研究します。技術者が出力を確認する体制を設け、実用性と信頼性を確かめています。

Vercel、全プッシュ対象の脆弱性審査を公開

差分を自動で検査

GitHubへのpushで審査開始
変更箇所と周辺コードを追跡
検出結果をPRや管理画面に表示

修正支援と運用追跡

Agentが修正案を適用可能
チーム独自の方針を反映
再検査で解消状況を管理

Vercelは11月3日、開発エージェント「Vercel Agent」に脆弱性審査機能「Security Review」を追加し、パブリックベータとして公開しました。有効化すると、接続されたGitHubリポジトリへのプッシュごとに、変更コードの脆弱性を検査します。

審査は差分と関連コードを調べ、脆弱な箇所への到達経路や既存の保護策を確認します。認可確認の漏れや秘密情報の露出などを対象とし、結果は管理画面やCLIに表示され、プライベート・社内リポジトリではGitHubのチェックやプルリクエストコメントにも反映されます。

利用者は管理画面の「Fix with Vercel Agent」やCLIから、検出事項の修正をエージェントに依頼できます。修正後の審査で問題が検出されなくなると、該当環境で解消済みとして扱われます。

チームは自然言語でセキュリティ方針を設定し、特定プロジェクトや組織全体に適用できます。審査は変更差分を対象に数秒で完了するとVercelは説明しており、プレビューや本番デプロイの開発フローに継続的な確認を組み込む構想です。

NVIDIA、半導体工場の工程検証をAIで高速化

工程の高速化

COMSOLの解析が最大10倍
材料解析も最大35倍
露光計算は最大17倍

工場での活用

工程挙動をAIで予測
デジタルツインで事前検証
技術者が判断を主導

NVIDIAは、AIと高速計算を半導体工場の工程設計や検証に活用し、技術者が物理的な試験に進む前に多くの選択肢を評価できると説明しました。チップ製造の複雑化と誤差許容度の縮小を背景に、解析待ちを減らす狙いです。

NVIDIA cuDSSを使うCOMSOLのマルチフィジックス解析は、半導体製造向けの計算を最大10倍高速化します。Applied Materialsのシミュレーション基盤では、Ginestraが最大10倍、PhysicsNeMoを使うACE+の地形解析が最大35倍速くなるとしています。

露光パターンの計算では、SiemensがCalibreソフトにNVIDIA cuLithoを統合し、主要なシミュレーション処理を最大17倍高速化します。物理ベースAIは毎回の大規模計算を省いて工程挙動を予測し、AIエージェントは複数手順の作業を担います。

デジタルツインを使えば、変更を仮想環境で試してから実際の製造に移せます。AIは工程の最適化や問題の早期発見を支援しますが、最終判断は専門知識を持つ技術者が担うと記事は説明しています。

StateBench、長文での状態追跡を4段階評価

追跡能力を測定

状態更新の複雑さを分類
長文・長系列で評価
同一問題を複数形式で出題

モデル間に差

最難課題で変圧器型が低下
ハイブリッド型は長く一般化
GPT系なども長文で精度低下

Allen Institute for AIは、長い文書の中で変化する情報をモデルが追跡できるか測るベンチマーク「StateBench」を公開しました。変数の再代入や登場人物の移動のように、対象の状態が更新される問題を扱います。

問題は、値が変わらないもの、最新の値を探すもの、前の値に基づき更新するもの、別の変数との依存関係を追うものの4段階に分類されます。同じ基礎問題を複数の形式で出し、表現方法による成績差も調べます。

事前学習済みモデルとフロンティアモデルでは、単純な課題は解けても、依存関係の複雑な課題で入力が長くなるほど精度が落ちました。Gemini 3.8 Flash、Claude Opus 5.5、GPT-6 SolとLunaは、最長の一般有限課題で正答率が13%以下となりました。

一方、課題を直接学習させた実験では、Gated DeltaNetやハイブリッド型が、訓練時より大幅に長い系列でも複数段階の問題に高い性能を示しました。著者らは、StateBenchがモデル構造ごとの得意不得意を明らかにし、学習や評価の改善に役立つとしています。

Google、化学AIで創薬候補を1時間で提案

創薬の分析

数千化合物を横断検索
候補分子を1時間で提案
文献データ整理を自動化

専門ツール連携

RDKitで計算を実行
ChEMBLとPubChemに接続
化学者が結果を検証

Google DeepMindは、Google Antigravityに化学情報学向けの機能を加え、創薬候補の探索を支援する手法を紹介しました。肺がん治療薬に関する実例では、数千の化合物を調べ、分析と新たな分子候補、合成経路の提案までを約1時間で行ったとしています。

創薬では論文、図表、特許、製品カタログに分散した化学データをまとめ、予測モデルを作る作業に時間がかかります。同じ分子でも記述形式が異なり、原子や結合の誤りが結果を変えるため、データの正確な統合が欠かせません。

新機能では、言語モデルが検索や作業の段取り、科学的推論を担い、分子計算はRDKitなどの決定論的な化学ツールに任せます。ChEMBLやPubChemへの接続も備え、化学分野の手順をワークフローに組み込んでいます。

事例では、薬剤の文献から化合物と関連データを抽出し、回転結合を減らして薬効を高める「剛直化」の分析を進めました。提案を実験に移すには専門家の評価が必要であり、記事は研究者とエージェントが協働する作業台としての活用を示しています。

Anthropic、売上増でも計算費用が収益圧迫

四半期業績

売上高は170億ドル
前四半期の115億ドルから増加
営業損失も拡大

計算コスト

売上の58%を計算費に
前四半期の48%から上昇
四半期費用は100億ドル

AnthropicがIPO準備に関連して提出した更新資料では、9月30日までの四半期売上高が170億ドルに達した一方、営業損失も拡大しました。TechCrunchによると、前四半期の売上高は115億ドルで、成長と同時に計算資源費が重荷になっています。

四半期の計算費用は100億ドルで、売上高の58%を占めました。前四半期の48%から上昇しており、売上に対する計算費用の比率が悪化しています。

記事は、需要拡大に追いつくため、Anthropicが短期契約で計算資源を確保したことを要因に挙げています。資料では短期契約分が50億ドルに上り、複数年契約より大幅に高い費用になると説明されています。

計算資源の調達費は、AIモデルの売上成長を利益に結び付けられるかを左右します。IPOを控えるAnthropicにとって、急増する需要を満たしながら費用を抑える調達計画が課題です。

CiscoとOpenAI、AIでサイバー防御を高速化

ネットワーク情報を横断分析

複数の兆候から攻撃を検知
サービス単位で通信を制御
影響範囲を絞って隔離

既存の脆弱性対応に統合

調査や修正を迅速化
既存の検査手順に組み込み
AIエージェントの挙動も監視

CiscoはOpenAIのモデルとネットワーク情報を組み合わせ、企業向けのサイバー防御を強化しています。攻撃者がAIで攻撃を自動化するなか、ネットワーク全体の兆候を機械速度で分析し、脅威の調査と対応を速める狙いです。

同社のセキュリティ責任者は、単一の境界で守る方式から、マイクロサービスやコンテナごとに制御を置く方式への移行を説明しました。各サービスが必要な通信先だけと接続するよう制限し、侵害時には影響を受けた部分を選択的に隔離できます。

ネットワーク上のデータを横断して関連付ければ、単独では無害に見える複数の信号から攻撃の兆候を見つけられるといいます。CiscoはOpenAIのモデルを活用し、脆弱性の発見・修正やインシデントの調査、対応、復旧を効率化すると説明しています。

取り組みは既存の脆弱性スキャン手順に組み込めるとされ、チームの運用を大きく変えず導入できる可能性があります。自律型エージェントの普及を見据え、悪意ある攻撃と、正規エージェントの意図しない行動を見分けるため、セキュリティ情報と稼働状況の監視を併用する方針です。

Hugging Face、脆弱性修正AIの公開評価を拡充

100課題を公開

91種類の弱点を網羅
再現可能な自動採点
未公開課題で進歩も測定

モデル成績と費用

Gemini 4 Argonが首位
pass@1は67.8%
最安モデルは1回4セント

Hugging Face上で、AIエージェントの脆弱性発見・修正能力を測る「CWE-bench v2」の100課題が公開されました。Collinear AIが11月3日に発表した更新版は91種類の脆弱性を対象とし、実在するオープンソースのコードを修正する課題を誰でも実行できます。企業や開発者は、モデルの防御能力を共通条件で比較できます。

各課題では、エージェントにリポジトリーと短い指示を渡し、既存機能を壊さずにセキュリティ上の弱点を見つけて直すよう求めます。採点は決定論的なプログラムで行い、結果を再現できる設計です。課題文の現実性や検証方法、公知の修正パッチを模倣した解答への耐性などを確認し、全課題を人手でもレビューしたとしています。

同社が公表した11モデルの比較では、Gemini 4 Argonがpass@1で67.8%、4回試行するpass@4で81.0%となり、首位でした。Claude Opus 5.5はそれぞれ67.3%、78.0%です。95課題は少なくとも一つのモデルが解けましたが、首位モデルも約19%の課題を一度も解けず、難しい課題が残っています。

費用対性能では、DeepSeek V4.1 Flashが1回あたり4セントでpass@1の57.0%を達成し、比較対象の中で低コストでした。Claude Opus 5.5は1.83ドルで約10ポイント上乗せし、Gemini 4 Argonは3.92ドルでさらに上回ります。公開セットに加えて非公開の評価課題も維持し、未知の課題で進歩を追う構成です。

NVIDIA、自治体向けAIとデジタルツインを拡大

市民サービス

スペインで150超の導入
カメラ映像から運用分析
交通時間を最大26%短縮

都市基盤

複数自治体でGPU基盤共有
計画をデジタル空間で検証
港や工場にもAI導入

NVIDIAは11月3日、自治体や協業企業と物理AI、AIエージェントを各国の都市サービスへ広げる事例を発表しました。共有計算基盤や既存のカメラ・運用データを生かし、行政サービスや都市計画、インフラ運用を支援します。

スペインでは1MillionBotが自治体向けエージェントを150超の導入先に展開し、手続きや予約、都市計画の問い合わせに対応します。マレーシアのITMAXは交通管理向けの視覚AIを拡大し、2027年までに1万7000台超のカメラを支援する計画です。

ITMAXは交通シミュレーションで信号制御を試し、ピーク時の幹線道路の移動時間を最大26%短縮したとしています。ポーランドのヴロツワフでは既存カメラ映像を分析し、交通、安全、イベント対応に同じ基盤を使う計画です。

台湾では都市緑化計画の環境影響をデジタルツインで評価し、15年後の効果を10分でシミュレーションする事例が紹介されました。モロッコの港やナイジェリアの製油所でも、作業者の安全、混雑、設備運用を支援するAI基盤が整備されています。

Hugging Face、モデル統合契約で不具合検出

軽量な統合テスト

小型化したモデルを再利用
実利用手順と基準値を記録
CPU上で高速に検査

T5の回帰を再現

未来トークン参照を検出
2カ月弱の不具合を追跡
CIで13.4秒の実行例

Hugging Faceは、Transformersのモデル統合テストを共通化する「Model Integration Contract(MIC)」を提案しました。実モデルの構成を保ちながら小型化したテスト用モデル、実際の利用手順、確認済みの出力基準値を組み合わせます。

背景には、750超のモデル形式を支える大規模なテストを、すべての変更ごとに実GPUで動かすのは難しいという課題があります。MICでは軽量なモデルを一度作って固定し、CPU上で生成や学習などの利用経路を検証します。

事例では、2026年7月にT5向けの注意機構を変更した際、UMT5デコーダーが学習時に未来のトークンを参照する不具合が発生しました。小型UMT5のMICは、修正が入る9月28日までの該当コミットで回帰を検出し、出力確率や損失の差を示しました。

実証では、該当するT5契約のCI実行はCPUで13.4秒でした。MICは完全な統合テストを置き換えるものではなく、変更の段階で問題を見つける補助として提案されており、現時点ではCI上で失敗を報告する運用です。

IBM流デザインを学ぶ20Bモデル「Palette」

デッキ制作を分業

設計役と作図役に分担
IBMのデザイン言語で学習
20Bのオープンモデル

評価と修正機構

経済・教育分野で首位
131件で修正効果を測定
重なりやはみ出しを検出

Hugging FaceとIBM Researchは、企業独自のデザインに沿ってスライドを作るモデル「Palette」を紹介しました。20B規模のオープンウェイトモデルをIBM Design Languageに基づく合成データで調整し、社内環境で運用できる選択肢を目指しています。

Paletteは人の制作手順にならい、デッキ全体の構成や配色を決める「デザイナー」と、各スライドを描画するコードを書く「コーダー」に作業を分けます。各スライドの仕様を先に固定するため、作図工程を並行処理でき、記事では約6〜7倍の高速化につながったとしています。

学習用には約1,000件のデッキ、約1万枚のスライドを生成しました。レイアウトの重なりや画面からのはみ出し、入力内容への忠実性を検査する仕組みを用意し、検出した不具合は修正して学習例にも反映します。

PresentBenchの3領域では、経済と教育で首位、講演資料で3位となり、3領域平均ではNotebookLMに次ぐ2位でした。また131件のデッキ評価では、生成後の検査・修正機構が平均3.5点を加えました。

OpenAI、ChatGPT検索量はGoogleの2割と発表

検索利用が拡大

Google比で検索量は20%
OpenAI幹部がイベントで説明
検索の定義はウェブ検索実行時

広告収益も視野

対話型の検索体験を強化
ChatGPT内の広告を拡充
Googleとの競争が本格化

OpenAIの消費者向け製品責任者Adam Fry氏は、ChatGPT経由の検索クエリ数がGoogleの約20%に達したと明らかにしました。11月2日の報道向けイベントで説明した数字で、同社は検索を、入力内容によってウェブ検索が実行されたケースと定義しています。

Fry氏はGoogle側の検索量の出典を明かしておらず、この比較はOpenAIの説明に基づきます。Googleを追い越すにはなお隔たりがある一方、同社はChatGPTを検索サービスの競争相手として位置づけています。

OpenAIは検索結果を会話の中に視覚的、対話的に表示する「Intelligent UI」の構想も説明しました。GoogleがAI概要などの生成AI機能を検索に加えるなか、利用者が情報を探す入口を巡る競争が広がっています。

収益面では広告も重視しています。OpenAIはChatGPT内でスポンサー商品の画像を表示する方針を示しており、Fry氏は広告が製品利用に悪影響を与えていないとの見解を述べました。

Apple、Siriから他社アプリの操作を可能に

開発者向け

iOS 27.3で機能を開放
自然な指示で操作
画面内容も文脈に利用

アプリ連携

複数操作をアプリスキル化
前面アプリ名の省略に対応
Apple純正アプリにも拡大

AppleはiOS 27.3の開発者向けプレビューで、Siri AIが他社アプリをまたいで操作できる機能を開発者に開放しました。個人の文脈や自然言語の指示、画面上の情報を使い、アプリ内の依頼を実行できるようにします。

開発者は「アプリスキル」を作り、複数の作業を一つの操作にまとめられます。アプリが前面にある場合やライブアクティビティ中などは、利用者がアプリ名を言わずに指示できるとAppleは説明しています。

例として、配車を頼んだ後に迎車地点を変更する指示が紹介されました。Siriは利用中のアプリや会話の文脈を踏まえて、該当する機能を呼び出す想定です。

Appleはカレンダー、ファイル、メール、マップ、メッセージ、ミュージック、写真、リマインダーなど自社アプリにも機能を広げます。利用者は各アプリ内でSiriに何ができるか尋ねられます。

Google、学校のAI停止にSearch停止も条件

学校向けAIは初期設定で停止

管理者が明示的に有効化
Gemini系とSearchが対象
導入は今後数カ月で予定

AI拒否で検索も利用不可

AI機能だけを切る設定なし
Googleは検索とAIの一体化を説明
教育現場や議員から批判

Googleは、K-12の生徒アカウントでGemini、Gemini Notebook、Gemini in Classroom、Google Searchを初期状態で停止し、学校管理者が明示的に有効化する方式へ移行します。ただし学校がAI機能を拒むと、Google Searchも使えなくなると同社幹部が説明しました。

変更は今後数カ月で実施予定です。学校はAIだけを無効にして検索を残す設定を選べず、Googleの教育製品を使う場合、AI機能を受け入れるかSearchを含めて停止するかの判断を迫られます。

Googleは「検索とAIは深く統合されている」と説明し、管理者は各サービスを個別にオン・オフできるとも主張しています。一方、報道によれば、AI機能だけを外してSearchを残す設定はありません。学校側が授業でAI概要を避けたい場合にも、検索へのアクセスに影響します。

この方針に対し、バーニー・サンダース上院議員やニューヨーク市長らは学校への圧力だと批判しました。Googleは同時に、答えを直接示さず考え方を導くGuided LearningをSearchに試験導入し、教室でのAI利用への懸念にも対応するとしています。

Palantir、企業向けAI売上に減速の兆し

四半期売上は過去最高

売上高23.1億ドルで前年比96%増
米商業売上が政府売上を初めて超過
通期売上見通しを引き上げ

短期契約と受注額に注目

企業契約総額は前四半期比減
試用後の拡大と解約が並存
次四半期で成長持続を確認

Palantirは2026年第3四半期に売上高23億1000万ドルを計上し、前年同期比96%増となりました。米国商業部門の売上が9億8400万ドルに達し、米政府向けの9億5300万ドルを初めて上回ったほか、通期売上見通しも引き上げました。

企業顧客は、外部にデータを渡さずに先端モデルを使い、社内データで調整できるAIソフトを採用しています。同社のエンジニアが導入を支援する従来の手法も、顧客ごとの活用を後押ししていると説明されています。

一方、企業向け契約の動きには不確実性があります。CEOのアレックス・カープ氏は、顧客の導入決定が速まり、契約期間は短くなったものの、その後大きく拡大するケースがあると述べました。AIソフトは試しやすい反面、契約を打ち切る判断もしやすい状況です。

米企業との契約総額は14億6000万ドルでしたが、前四半期の記録的な21億3000万ドルから減少しました。売上の急成長が継続的な大型受注に結び付くかは未確定で、年末の企業支出と次回決算が焦点になります。

Googleの学習支援、東大実験で学習効果1.5倍

統計学習の実験

300人超の東大生で検証
半日の学習で比較
得点上昇は8.1ポイント
通常ツールは5.3ポイント

教室での活用

英国3校で4週間試行
教師の個別支援を後押し
教材連携と進捗把握

Googleは11月3日、学習支援機能「Guided Learning」の効果を示す二つの調査結果を公表しました。東京大学の300人超を対象にした統計学習の無作為化比較試験では、Geminiアプリで同機能を使った学生の得点上昇が8.1ポイントとなり、標準的なオンライン学習ツールのみの5.3ポイントを上回りました。

実験では学生が半日、自主的に統計の教材を学びました。Guided Learningを使った学生は、練習問題や段階的な説明、図解を求めて理解を深め、得点の伸びは約1.5倍でした。短時間の学習で得られた差であり、Googleは学習を促す支援の有効性を示す結果と位置づけています。

英国では教育機関Arkと連携し、中等学校3校で4週間の試行を実施しました。教師からは、生徒の自習中に初歩的な質問へ対応でき、教師が必要な生徒に個別支援を行う時間を確保しやすいとの声が上がりました。生徒の過半数も、自力で問題を解く助けになったと答えています。

試行で得た要望を受け、Googleは教師向けに生徒の利用状況を把握する機能を追加し、会話を授業資料に沿わせる仕組みも改善しました。Google Classroomでは教師が教材に基づく学習活動を割り当て、生徒の進捗を確認できます。調査は同社が公表したもので、導入効果を幅広い環境で評価するには今後の検証も必要です。

Google、学校向けAIを管理者の明示許可制に

学習支援を拡大

検索に段階的な学習支援
Classroomで世界提供開始
答えより考える過程を重視

学校の管理権限

K-12生徒は初期設定で停止
管理者が明示的に有効化
学校の意見を反映

Googleは11月3日、学校向けAI製品の学習支援機能と管理設定を更新すると発表しました。Google Searchには宿題を段階的に考える機能を試験導入し、Google Classroomでは教師が教材に沿った活動を割り当てられるGuided Learningを世界で提供します。K-12の生徒アカウントでは対象製品を初期状態で停止し、学校管理者が明示的に有効化する方式に改めます。

Searchでは、生徒アカウントから宿題の助けを求めていると判断した場合、すぐに解答を示すのではなく、問題や概念を順に考える案内を表示します。複雑な物理の問題や読書レポートについて、批判的に考えるための問いかけを提供する想定です。米国の一部学校で月内に試験を始め、教育者の意見を取り入れてから他地域へ広げる計画です。

Google ClassroomのGuided Learningは、教師が指定した授業資料に基づく個別学習ツールとして機能します。教師は生徒に活動を割り当て、クラスのつまずきや進捗に関する情報を確認できます。Googleは学校や教育者との試験を経て機能を調整したと説明しています。

アクセス制御の変更はGemini、Gemini Notebook、Classroom内のGemini、Google Searchに及びます。学校が利用方針を決め、管理者が必要な製品を有効にする仕組みです。Googleは変更の詳細と展開時期を今後学校に知らせ、準備期間を設けるとしています。

ケニアのFastagger、低価格スマホでAI支援

通信制約に合わせた設計

オフラインや低性能端末で動作
携帯送金データを経営分析
M-Pesa経由で約6000社が登録

小規模事業者の販促を支援

売上の繁忙時間を把握
常連客の来店減を検知
顧客向け案内を提案

ケニアの新興企業Fastaggerは、低性能の携帯電話や不安定な通信環境でも使えるAIを開発しています。主力製品Auniは小規模事業者向けの経営分析支援で、ケニア最大のモバイル送金サービスM-Pesaの事業者向けアプリにも組み込まれ、約6000社が登録しました。

Auniは携帯送金の取引データを分析し、理髪店、飲食店、小規模製造業などに販促の手掛かりを示します。紙の帳簿を使っていたナイロビの理髪店では、売上の多い曜日や時間帯、常連客を把握し、来店が途絶えた顧客に個別メッセージを送る用途に使われています。

創業者らは、アフリカでのAI普及には通信環境、計算資源、質の高い学習データ、端末性能といった障壁があると見ています。そこで利用者がすでに使う携帯電話やモバイルマネーに着目し、現地の取引記録を活用できる仕組みを作りました。

こうした地域の条件に合わせた小型AIは、十分なサービスを受けてこなかった利用者の選択肢を広げる可能性があります。一方、途上地域向けは小型モデル、富裕地域向けは大型モデルという固定的な分断を避け、幅広い選択肢を確保すべきだとの専門家の見方も紹介されています。

Apple、AI需要を追い風に過去最高の業績

過去最高業績

売上高と1株利益が最高
iPhone売上は前年比17.5%増
Mac売上は4年ぶり高水準

AIの収益化

AI言及は決算説明会で45回
端末買い替え需要に期待
提携や自社機能も収益源

Appleは2026年度決算で売上高と1株当たり利益が過去最高となり、AIを端末販売やサービスの成長機会として強調しました。第4四半期のiPhone売上高は前年同期比17.5%増の576億ドル、Macは24%増の108億ドルでした。

同社はAI需要が売上成長にどれだけ寄与したかを開示していません。ただ、ジョン・ターナスCEOは初の決算説明会でAIに大きな機会があると述べ、幹部はAI機能が端末の買い替えや乗り換えを促す可能性に触れました。

Appleは自社のAI機能に加え、第三者アプリや提携、自社端末を通じてAI需要を収益につなげる考えです。利用者がAIアプリのサブスクリプションや自社機能への追加アクセスに支払う機会も挙げられました。

決算説明会でAIやApple Intelligenceへの言及は45回に達し、調査会社AlphaSenseの集計で過去最多でした。一方、会社はホリデー四半期にメモリー価格上昇が利益率を圧迫する可能性を示し、株価は時間外で下落しました。

Google、学習支援AIをClassroomへ世界展開

学習機能

Guided Learningを世界展開
Google検索にも学習支援
教育向け機能を拡充

学校向け対応

K-12の利用制御を更新
教育現場の調査を公表
教員向けAI研修を拡大

Googleは11月3日、教育向けAIの更新を発表し、学習支援機能Guided LearningをGoogle Classroomで世界展開します。同機能の一部はGoogle検索にも導入し、学習者が問いを掘り下げる利用を支援します。

同社はGemini、Gemini Notebook、Classroom内のGemini、Google検索について、幼稚園から高校までの生徒アカウントに適用する利用制御の方針も更新します。具体的な設定内容は発表の各項目で案内されています。

発表には教育分野の新たな調査結果とGoogle.orgによる資金提供も含まれます。Googleは教育向けに設計した技術を学校へ広げる取り組みの一環と位置付けています。

さらに教員向けのAI研修を拡大します。学習支援機能、年齢に応じた管理、教員の準備をまとめて進め、学校でのAI活用を支える構成です。

AI推論企業Fal、評価額160億ドルに倍増

大型資金調達

Falが13億ドルを調達
評価額は160億ドル
4月から評価額が倍増

推論需要

年換算売上高は8億ドル超
動画・画像・音声を運用
計算資源費が収益性の課題

AIモデルの推論基盤を提供する米Falは、シリーズFで13億ドルを調達し、評価額が160億ドルになったとTechCrunchが報じました。4月時点の80億ドルから倍増し、推論サービスへの需要拡大を反映しています。

調達はBessemer Venture Partnersが主導し、Nvidia、Sound Ventures、T. Rowe Priceが参加しました。FalはシリーズEとFを同時に発表し、両ラウンド合計で16億5000万ドルを調達したと説明しています。

サンフランシスコ拠点のFalは、動画、画像、音声のAIモデルをホストし、利用者の要求に応じて実行する推論サービスを提供します。年換算売上高は今年、8億ドルを超えたとBloombergの報道は伝えています。

一方、推論事業者はモデルを動かす計算資源の購入やリースに多額を要し、粗利益率が低いと記事は指摘します。需要の急増が成長を支える一方、計算費用を抑えられるかが事業拡大の焦点です。

OpenAI、データセンターを「計算キャンパス」と呼称

電力対策と新名称

新たに「計算キャンパス」と表現
送電網保護策を発表
地域の電力負担に対応

名称変更に批判

環境負荷は残るとの指摘
住民懸念への実策を要求
AI設備建設への反発が背景

OpenAIはAI向けデータセンターを「計算キャンパス」と呼ぶ表現を使い始めました。The Vergeによると、同社は送電網への負荷を抑える「Grid Protectors Program」を発表した文書で新名称を多用し、データセンターという語は約900語中2回にとどまりました。

同プログラムはジョージア州エフィンガム郡の計画施設から始める予定です。OpenAIは、地域の電力網に負荷をかけた費用を負担し、異常気象や緊急時にも地域の電力供給を維持する考えを示しています。

同社は新施設について、電力需要を柔軟に調整できる点などを従来型施設との違いとして挙げました。一方、報道では、名称変更はAIインフラ建設への政治的反発を和らげる広報施策との見方も紹介されています。

環境団体や地域問題に取り組む関係者は、呼び名を変えても電力や環境への負担、近隣住民の懸念は解消しないと批判しました。地域の電力負担や環境影響に対する具体策を示せるかが、今後の事業展開を左右します。

Google、アジア太平洋の詐欺対策に600万ドル

地域の防御を強化

2団体に600万ドル拠出
中小企業と個人を支援
AI防御試作や地域研修

製品と連携で対抗

Androidの詐欺検知を拡大
業界間で脅威情報を共有
啓発ゲームを5カ国へ展開

Googleは、アジア太平洋地域の詐欺被害を減らすため、Google.orgを通じてThe Asia FoundationとTech for Good Instituteに600万ドルを拠出すると発表しました。中小企業や個人を対象に、オンライン上の安全性を高める活動を支援します。

資金は地域住民向けの詐欺対策研修、AIを使った防御策の試作、政策担当者への情報提供などに使われます。Googleが引用する国連報告では、東アジア、東南アジア、オーストラリア、ニュージーランドの2025年の詐欺損失は最大1,141億ドルと推計されています。

Googleは製品上の対策として、AIによる電話のなりすましを見つけるAndroid機能、Pixelのメッセージ詐欺検知、Google Play外で配布されるアプリを対象にした開発者確認の拡大を挙げました。業界間の脅威情報共有や日本の官民連携も進めています。

啓発では、詐欺の手口を体験するゲーム「Be Scam Ready」をインドネシア、日本、マレーシア、フィリピン、ベトナムに広げます。既に提供しているシンガポール、タイ、台湾に加え、地域ごとの教育と技術対策を組み合わせる方針です。

マムダニ氏、AI施設の負担を住民に問う

データセンターに懸念

電力料金と環境影響を指摘
建設反対は党派を超える
AIの便益と負担の偏りを批判

市民の意思を重視

地域の将来は住民が選択
政策発信にSNSを活用
スペイン語圏にWhatsApp配信

ニューヨーク市長のZohran Mamdani氏はWIREDのインタビューで、AI向けデータセンターへの反対運動を「希望を感じさせる」と語りました。電力料金や環境への影響を地域住民が懸念し、反対が党派をまたいで広がっていると説明しました。

同氏は、ChatGPTのモデル訓練にサンフランシスコ市を3日間動かすのと同量のエネルギーが必要だったと例示しました。AIの便益を企業が得る一方で、地域が負担を負う構図を「私たちのリスク、彼らの報酬」と表現しています。

マムダニ氏は、データセンター建設を巡る意思決定にも民主主義を広げ、地域の人々が自らの将来を選べるべきだとの考えを示しました。フロリダ州やニューヨーク州、カリフォルニア州でも反対や建設禁止の動きがあると述べています。

インタビューでは市政でのSNS活用にも触れました。政策情報を広く届けるため、媒体ごとに住民の利用実態を踏まえ、スペイン語話者向けにはWhatsAppチャンネルを開設して市長の音声メッセージなどを配信しています。

OpenAI、Uber幹部を広報責任者に任命

広報体制を強化

Jill Hazelbaker氏を起用
企業広報と位置づけを統括
AIへの理解と信頼を促進

大手テックでの経験

Uberで約10年勤務
SnapやGoogleでも要職
政治キャンペーン広報を経験

OpenAIは11月3日、Jill Hazelbaker氏を最高コーポレート広報責任者に任命すると発表しました。同氏は世界規模のコミュニケーションと企業の対外的な位置づけを担い、社内の各部門と連携してAIへの理解を深め、同社の使命への信頼を強めます。

Hazelbaker氏は直近までUberの社長兼最高コーポレート広報責任者を務め、広報、マーケティング、公共政策、安全、人事の各チームを統括しました。約10年の在籍中、規制や評判を巡る難題への対応と、世界的な事業拡大を支えたとOpenAIは説明しています。

同氏はUber以前にSnapで広報と公共政策を率い、Googleではグローバル広報や欧州の政府対応などを担当しました。さらに米国の政治キャンペーンで広報責任者や報道官を務めた経験もあります。

AIを巡る議論が広がるなか、OpenAIは社会や制度を形づくる人々との対話を担う経営機能を強化します。今回の発表は、技術開発だけでなく、企業としての説明や信頼形成にも人員を投じる方針を示しています。

Apple Watch、会話の要約と15秒巻き戻し

音声機能

Siriが会話を自動要約
直近15秒を文字で表示
Digital Crownを2回押す

利用と保護

要点をSiriアプリに保存
生音声は保存しない設計
ヘルスケアアプリも刷新

Appleは11月3日、watchOS 27.3の開発者向けベータで、Apple Watchのマイクを使うAudio Intelligence機能を公開しました。Siri Recapは会話の要約を作り、Live Rewindは直近15秒の音声を文字で確認できるようにします。

Live RewindはDigital Crownを2回押すと、聞き逃した可能性がある会話の一部をテキストで表示します。利用者は内容についてSiriに尋ねたり、スニペットをSiriアプリに保存したりできます。

Siri Recapを有効にすると、会話後にApple Intelligenceがタイトルと要点を生成します。後から内容を振り返る用途を想定し、会話中は相手とのやり取りに集中できるとAppleは説明しています。

Appleのプライバシー説明によると、処理対象の生音声は専用ハードウェア内で扱い、ファイルとして保存せず、OSやアプリからもアクセスできない設計です。別途、刷新したヘルスケアアプリのベータ提供と言語拡大も発表されました。

ウクライナの攻撃受けロシアが地下DC構想

施設被害が相次ぐ

無人機攻撃で設備に損害
クラウド利用に影響
地下や鉱山への移設案

政府が容量確保

設備容量の1割を留保
非常時の国用に確保
国外施設利用も容認

ウクライナの無人機攻撃でロシアのデータセンターが損傷し、ロシア企業は施設を地下に移す案などを検討しています。AIスーパーコンピューターを収容する施設も被害を受け、クラウドサービスが広範な利用者に影響したと報じられました。

国営通信会社Rostelecomは、鉱山会社Norilskとの協議で地下データセンター建設の可能性を示しました。地域知事からは、露天掘りの石炭鉱山跡に施設を設け、上部に公園を整備して隠す案も出ています。

プーチン大統領は11月2日、政府が必要とする場合に備え、データセンター事業者に利用可能な容量の10%を留保させる大統領令に署名しました。記事は、国外のデータセンター利用も認められたと伝えています。

これらの措置は、戦時下でクラウドや計算基盤が攻撃にさらされることへの警戒を示します。ウクライナもロシアの軍事・インフラ目標を無人機で攻撃しており、データセンターの立地と国家利用のあり方が安全保障上の課題になっています。

Ballistic Ventures、AI脅威を背景に4.9億ドル調達へ

新ファンドを計画

2本で計4.9億ドル
主力ファンドは3号目
別枠で1.3億ドルを募集
届け出時点で販売実績なし

AIで変わる脅威

攻撃の高度化に懸念
AI企業が投資案件の72%
米サイバー投資は115億ドル

サイバーセキュリティ特化の米ベンチャー投資会社Ballistic Venturesは、二つの新ファンドで計4億9000万ドルの調達を目指しています。共同創業者のテッド・シュライン氏が率いる同社は今週、米証券取引委員会に届け出ました。AIを使う攻撃への懸念と、AIエージェントが生む防御需要が背景にあります。

内訳は、前回と同規模の主力3号ファンドが3億6000万ドル、別枠のBallistic Ventures Fund Bが1億3000万ドルです。届け出時点では、いずれのファンドも販売実績はありませんでした。同社は調達計画についてコメントを控えています。

2021年設立のBallisticは、AT&T; Cybersecurityの元社長バルマク・メフタ氏らが創業に参加しました。これまでに主力ファンドを2022年に3億ドル、2024年に3億6000万ドル調達し、別枠ファンドも約1億3000万ドル集めています。投資先には、Palo Alto NetworksやCrowdStrikeに買収された企業もあります。

JPMorgan ChaseがPitchBookのデータを引用した報告によると、米国のサイバーセキュリティ新興企業は2025年に115億ドルを調達し、2022年以来の高水準でした。また、今年5月までの同分野の投資案件の約72%をAI活用企業が占め、2019年の36%から上昇しました。MicrosoftはAIを使ったフィッシングやマルウェア開発の拡大を警告しており、攻撃側と防御側双方でAIが投資需要を左右しています。

Google、シンガポール大学に600万ドル超

研究助成

NUSとNTUに600万ドル超
アルツハイマー研究を支援
計算効率と地域言語

人材と基盤

AI安全研究に助成
東南アジアの研究基盤
INSEADの研究所も支援

Googleは11月3日、シンガポール国立大学(NUS)と南洋理工大学(NTU)に600万ドル超を投じ、AIや科学研究の助成と研究基盤づくりを進めると発表しました。新設した研究拠点や既存の医療研究に続き、大学との連携を深めます。

NUSには、アルツハイマー病研究向けに150万ドル、機械学習の計算効率や地域言語処理に50万ドルを支援します。NTUでは34万ドルを投じ、安全性評価、マルチエージェントの信頼性、プライバシー保護型の電子透かしなど4研究を助成します。

NTUにはさらに75万ドルのAI for Science助成を提供し、東南アジアの研究設備や研究者の能力を長期的に整える計画です。研究エージェントや倫理的なAIの枠組みづくりも対象に含まれます。

Google.orgとGoogle DeepMindは、シンガポールのINSEAD Thrive Labにも300万ドルを拠出します。同研究所は、技術変化の中で教育、職場、地域社会が人々の技能形成や目的意識をどう支えられるかを調べます。

Google.org、教育AI開発に950万ドル超を拠出

5団体に資金提供

総額950万ドル超を支援
教員向けAI開発を後押し
数百万人の学習支援を目指す

用途は多岐に

授業計画や読書支援
学校での責任あるAI教育
学習標準の基盤整備

Google.orgは、教育者向けAIを開発する5団体に総額950万ドル超を拠出すると発表しました。教員とともに開発する取り組みを通じ、数百万人の学習機会を支えることを目指します。

ニューヨーク市立大学は、教員のデジタル・計算リテラシーを高める取り組みを進めます。Fab AIはGoogle DeepMindとゲイツ財団と連携し、授業計画や初期読書を支援するオープンモデルを開発します。

Krause Center for Innovationは学校区が責任あるAI教育を導入するのを支援し、Teaching Labは教員や教育リーダーにリアルタイム支援を提供するCoherence OSを試験運用します。

1EdTech Globalは、信頼できる学習標準のための公共インフラを構築します。今回の資金提供は、教員の業務支援から生徒の学習、教育データの共通基盤まで、異なる課題に取り組む団体を対象としています。

米中間選挙、AI・投票運営への懸念浮上

投票現場で複数の課題

悪天候で投票所を移転
一部地域で集計機器に不具合
有権者窓口に午前だけで3000件

AIと選挙管理も焦点

OpenAIが誤情報対策拠点を設置
司法省が全州に監視員を派遣
AIやデータセンターが争点化

米国では11月3日の中間選挙に合わせ、投票所の運営や選挙情報をめぐる課題が報告されています。フロリダ州では洪水で20カ所超の投票所が移転し、ニューヨーク州ウェストチェスター郡では投票機器の問題が起きましたが、当局は代替手順で投票を続けられると説明しました。

非党派の選挙保護ホットラインには、午前中だけで約3000件の問い合わせが寄せられました。内容は一般情報の確認、長い列、案内表示や投票機器の問題などです。司法省は全50州に約1000人の選挙監視員を派遣し、過去最大規模の監視活動としています。

AI関連では、OpenAIが選挙業務センターを立ち上げ、投票結果が確定するまで自社ツールの悪用や誤情報の拡散を監視する計画です。AI企業が大規模選挙に向けて専用の運用拠点を設けるのは初めてと報じられています。

選挙をめぐる議論には、データセンターの電力・環境負荷や監視技術、AI規制も加わっています。ただし記事は、AIへの社会的な反発の強さに比べ、候補者の選挙運動で中心的な争点として扱われる例は限られると専門家が指摘していることも伝えています。

米中間選挙、AI回答は誤情報に注意

選挙情報の誤りが相次ぐ

成人の8%が選挙情報にAI利用
主要チャットの約4割に誤り
古い情報や幻覚が混在

情報源にも偏りの懸念

党派系サイトを頻繁に引用
候補者情報の照合が必要
投票判断は一次情報で確認

米国の2026年中間選挙を前に、有権者の一部が候補者や政策を調べるためAIチャットボットを使っています。Pew Researchの調査では、成人の約8%が選挙情報の取得に利用したと回答しましたが、WIREDは回答に古い情報や誤りが含まれる危険を指摘しています。

Forum AIの調査では、主要チャットボットによる選挙関連回答の約40%に少なくとも一つ事実誤認がありました。例として、GoogleのAI Modeが2020年の選挙結果を提示しなかったことや、Geminiがペンシルベニア州の郵便投票申請期限を誤って案内した事例が挙げられています。

誤りは情報源の質とも関係します。NewsGuardの調査では、候補者や政策を尋ねた際、主要チャットボットは「ピンクスライム」と呼ばれる党派的な運営主体を隠したニュース風サイトを約半数引用しました。ChatGPTは引用率が7割超、Grokは約3割だったと報告されています。

選挙日程や投票資格は州・地域で異なり、誤案内が投票機会を損なうおそれがあります。チャットボットの回答だけで判断せず、州選挙当局などの公式情報と候補者の一次資料を照合する姿勢が求められます。

Apple、恋愛アプリとAI伴侶を18歳以上に制限

年齢区分

恋愛機能に18歳以上の評価
11月16日から表示要件
AI伴侶アプリも対象に

審査項目

年齢評価の説明を追加
位置情報共有も明示
未成年保護策を強化

AppleはApp Storeの方針を改定し、出会いや恋愛関係を提供するアプリに18歳以上の年齢評価を求めます。TechCrunchによると、新しいコンテンツ記述子の導入は11月16日から開発者に義務付けられます。

変更は一般的な出会い系サービスだけでなく、恋愛や性的な内容を扱うAI伴侶アプリにも影響する可能性があります。Character.AIやReplikaなど、AIの友人や恋人を作れるサービスが例として挙げられています。

Appleは、利用者の現実の位置情報を他者やグループと共有するアプリにも、その機能を明示するよう求めます。利用者が認識していない位置共有はプライバシー上の懸念になり得るためです。

同社は世界各地で年齢確認の仕組みを展開し、保護者向け管理機能や子どもの安全機能も追加してきました。今回の評価基準更新により、アプリの実際の機能を年齢区分へ反映するよう開発者に求めます。

Google、AI教員研修を5地域へ拡大

無料研修を各国に展開

ブラジルなど5地域を追加
教材は自分のペースで受講
現地語や教育課程に対応

授業準備と指導を支援

インドで8万人が研修参加
マレーシア教員は準備時間短縮
11月に新しい実践教材

Googleは、教員向けの無料オンライン研修「Google AI Educator Series」を今後数カ月でブラジル、メキシコ、スペイン、オーストラリア、サハラ以南アフリカに広げます。忙しい教員が自分のペースで実践的なAI活用を学べる講座です。

研修は米国で始まり、インド、韓国、マレーシア、フィリピン、英国・アイルランドへ拡大してきました。インドでは9月の講習に8万人が参加し、今後は英語と6つの現地語による自習型教材を提供します。

各地では授業準備や学習支援への活用が進んでいます。マレーシアの教員からは、カリキュラムや評価資料などの準備にかかる時間を、テーマごとに3〜5時間減らせたとの報告がありました。フィリピンでは政府機関と連携し、100万人超の教育関係者への研修を目指します。

米国では11月4日に新教材を公開し、対話型評価の作成、ゲーム型学習の設計、学生の思考を促す課題づくりを扱います。Googleは教育現場の反応を受けて教材を毎月更新するとしています。

MIT、研究設備の情報を施設間で連携

共通基盤

NEMOは研究施設向けOSS
25組織が運用知見を共有
各施設が機能を拡張

設備検索

HydraがNEMOを接続
利用中システムから同期
研究設備を見つけやすく

MIT.nanoが10月5、6日に開いた2026年NEMO利用者会議では、25の研究機関などから65人が集まり、共有研究設備の管理と施設間連携を議論しました。共通のオープンソース基盤を使い、研究者が必要な装置や専門能力を見つけやすくする取り組みです。

中心となるNEMOは、研修、設備予約、運用、請求など共有施設の管理を支援します。2018年に米国立標準技術研究所が公開し、2023年には施設が拡張機能を共有できるコミュニティ版が始まりました。

会議ではスタンフォード大の設備状況表示、コロンビア大の請求や施設業務への拡張、プリンストン大の設備監視などが紹介されました。各施設が共通基盤を自らの運用に合わせ、その改善を共有しています。

MIT.nanoは、複数のNEMO環境をつなぐオープンソース基盤Hydraを開発中です。別の静的データベースを手作業で更新せず、稼働中の施設管理システムから情報を同期し、研究者が専門設備の所在や利用可能性を探せるようにします。

Netflix、気分で探すAI Discoverを試験導入

テーマから作品を提案

「気軽に」「家族向け」などを選択
視聴時間や好みに合わせて表示
推薦の除外や調整も可能

米国の対応テレビで順次提供

英語利用者から段階展開
反応を試す実験機能
評価後に本体へ反映を検討

Netflixは、テレビアプリにAIを使った実験機能「AI Discover」タブを追加し、視聴者が次に見る作品を探しやすくします。最初の機能では、その時の気分や視聴時間、好みに応じたテーマを選び、関連する映画や番組の推薦を受けられます。

テーマには「気軽に見られる作品」「家族で楽しむ夜」「短時間で見られる作品」などがあります。利用者は候補をさらに絞り込めるほか、気に入らない作品を推薦から除外し、好みに合わせて調整できます。

同社によると、新しい情報処理の仕組みが利用者の入力にリアルタイムで応答し、反応を学習します。Netflixは、作品を延々とスクロールする体験から、目的や気分に沿った発見へ移る方法を試すとしています。

機能は米国で、英語設定の対応テレビを使う一部会員から段階的に提供します。AI Discoverは「テストキッチン」と位置付けられ、利用者の反応を見て改善・継続を判断し、追加機能を本体のNetflix体験に取り入れるか検討します。

ベゾス氏らの毛髪写真は加工、原画像で検証

拡散画像は過去写真の改変

ベゾス氏とステイサム氏が対象
別の年に撮影した写真を編集
AI使用の有無は確認できず

逆画像検索で真偽を確認

服装や背景から原画像を特定
本人の過去写真と照合
共有前に出典を確かめる

ジェフ・ベゾス氏と俳優ジェイソン・ステイサム氏に髪が生えたように見える画像が、XやThreadsなどで広がっています。The Vergeによると、画像は加工された偽物で、両氏が最近植毛したという情報を裏付けるものではありません。

記者はGoogleの逆画像検索を使い、ベゾス氏の画像について同じ服装と背景の写真を発見しました。元画像は2023年撮影で、ステイサム氏の画像も2011年のパパラッチ写真にさかのぼれたといいます。

画像の加工に生成AIが使われたかは判明していません。検証した画像からContent CredentialsやSynthIDの表示も確認できませんでした。AI製かどうかを断定できなくても、実在の写真を探して照合することで偽画像を見抜ける場合があります。

生成AIによる画像加工の敷居が下がり、著名人をめぐる虚偽画像は注目や共有を集める目的で拡散しやすくなっています。見慣れない写真や話題性の高い画像に接した際は、投稿だけで判断せず、原画像や撮影時期を確かめることが重要です。

Arnis、実在の街をMinecraftに再現

地図から生成

OpenStreetMapの情報を活用
街を数分でMinecraft化
累計ダウンロード90万近く

開発と教育

約70人が開発に参加
Copilotで保守を効率化
学校の地域学習にも活用

オープンソースのArnisは、OpenStreetMapなどの地理情報を使って実在する場所をMinecraftの世界に変換します。開発者のルイ・エルプカム氏が2022年に始め、GitHubでのダウンロードは約90万回、貢献者は約70人に達しました。

利用者は地図上で場所を選び、生成を開始すると数分でMinecraft内に開ける世界を作れます。道路や建物など地図に登録された要素を読み込み、詳細な構造物には3Dモデルも活用します。

エルプカム氏は主要な保守担当者として、GitHub Copilotを使い、未解決の不具合の把握や原因追跡、修正案の作成を進めています。大きな変更では、性能やメモリー使用量を調べ、回帰を防ぐ観点の確認にも使います。

プロジェクトには地理情報の専門家や各地の開発者が参加し、翻訳や機能追加を担っています。学校では同じ地域を基に公園などを改良する授業にも使われ、月や火星の地形を追加する計画も進んでいます。