キャピタル・ワン、独自データでオープンモデル特化

独自データで差別化

独自データでモデルを微調整
汎用フロンティアモデルに頼らず内製
用途横断で性能が底上げ

不正対応で4エージェント連携

不正対応に4種のエージェントが連携
理解・推論・検証・説明の分業制
年間数百万件の通話に対応

次はモデル分散と能動型AI

複数モデルのルーティングで精度向上
指示を待たない能動型AIを志向
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米金融大手キャピタル・ワンは、機械学習エンジニアリング責任者ケル・バニー氏が2026年のVBトランスフォームで、既製の最先端モデルに頼らず、独自データでオープンウェイトモデルを深く微調整したマルチエージェントAI基盤を構築してきたと明らかにしました。データ基盤とクラウド化への早期投資が、この取り組みを支える土台になったといいます。

バニー氏によると、自社データは他社が持ち得ない強みであり、汎用モデルでは代替できないといいます。ある用途向けにオープンソースモデル微調整すると、キャピタル・ワン固有の業務知識やポリシーを学習した結果、他の用途でも性能が底上げされる「general lift」と呼ぶ効果が生まれると説明しました。リアルタイムデータを取り込むことも、顧客対応の精度を保つうえで欠かせないとしています。

具体例として挙げたのが、年間数百万件に上る不正関連の通話に対応する「MACAW」というマルチエージェント基盤です。まず理解エージェントが顧客の意図を把握し、推論エージェントが要約を作成、検証エージェントが正確性を確認したうえで、説明エージェントが担当者向けの文書に整えます。従来は担当者が手作業で再構成していた通話記録の要約作成を、大幅に効率化したとしています。

同様の仕組みは、MetaLlamaモデルを独自データで調整した接客チャットボット「Chat Concierge」にも採用されています。さらに社内向けには、バックエンドインフラの最適化を自動で試行・検証するエージェントシステムも構築し、日々更新される最適化手法同士の組み合わせによる性能劣化を防いでいます。

今後の展望としてバニー氏が挙げたのは、複数モデルを横断的に使い分けるルーティングの高度化と、人の指示を待たずに動く能動型AIの台頭です。個々のモデルより高い精度をルーティングで引き出せるとしたうえで、不正検知などの監視業務を強化する能動型AIが今後重要なトレンドになるとの見方を示しました。