AI面接の24%が深夜帯に、Ribbon調査

深夜に移る面接

Ribbon経由の24%が深夜帯
製造業の顧客では35%
Greenhouseも夜間予約15〜20%

冷ややかな応募者

応募者の約3分の2AI面接経験
米国38%が選考を辞退
必須化なら離脱が12%

見えない採点基準

職種別ルーブリックでスコア化
映像の多くは人が未確認
詳細を読む

AI面接を提供する米Ribbonの利用データで、同社経由の面接の24%が現地時間の午後10時から午前2時に実施されていることが分かりました。米WIREDが8月10日に報じたもので、500社超の利用実績に基づき、製造業の顧客に限れば35%に達します。録画や音声による自動面接が採用の入り口に広がり、面接の時間帯そのものが深夜へ移り始めています。

共同創業者のArsham Ghahramani氏は、サービス開始直後からこの傾向に気づいたと語ります。子育て中の親や時間給で働く人、騒がしい工場や厨房で現職に拘束されている人にとって、夜10時以降にしか30分を確保できない事情があるためです。採用管理大手のGreenhouseでも、音声AIエージェントによる面接の15〜20%が夜間に設定されています。

もっとも、応募者の受け止めは冷ややかです。Greenhouseが5月に実施した調査では、候補者の約3分の2がAIエージェントによる面接を経験し、半年前から13ポイント増えました。一方で米国の候補者の38%AI面接を避けるために選考そのものを辞退し、さらに12%が必須なら離脱すると答えています。

不信の中心にあるのは、録画データがどう使われるかが見えない点です。一般的なAI面接は職種ごとのルーブリックで評価され、溶接工なら技能や資格、営業職なら熱意といった項目が採点対象になります。AIが算出したスコアは映像とともに採用担当者へ渡りますが、実際には人が見ないまま終わる面接も少なくありません

取材に応じたアトランタ在住の広報・マーケティング専門家Tim Millard氏は、1月に夜9時半から録画面接に臨みました。設問ごとに考える時間は約30秒、回答は2分という設定で、3月に届いたのは自動送信の不採用通知でした。求職活動は1年に及び、その体験は一人芝居の題材にもなっています。

5月の買収でGreenhouseの音声AI部門を率いることになったOphir Samson氏は、AIが人間の面接を置き換えるべきではないとしたうえで、AI面接を履歴書の補助と位置づけます。履歴書が読まれずに埋もれる現状より、次の面接に進む確率を上げる手段だという主張です。採用側に問われるのは、離脱リスクと選考効率の間で評価基準とデータ利用を開示できるかという点でしょう。