AI監視の遠隔入試に不正疑い、メキシコで5.8万人再受験
遠隔入試の異変
AI監視で約16万人が初の遠隔受験
100点以上が16.3%と過去の4.7倍
110点以上も0.9%から5.5%
大規模な不正への疑い
出典:Ars Technica
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メキシコ最大の大学UNAMは、初めて完全リモートで実施した2026年度の学部入試について、約5万8000人に対面での再受験を求める方針を決めました。5月下旬から6月初めにかけて約16万人が、ロックダウン型ブラウザとAIによるウェブカメラ監視のもとで受験しましたが、得点分布が過去と大きく食い違い、不正の疑いが広がったためです。
異変は成績上位層で際立ちました。120問の試験で100点以上を取った受験者は2021〜2025年で3.5%でしたが、今年は16.3%に跳ね上がっています。110点以上に絞ると0.9%から5.5%へと、6倍を超える伸びでした。
大学は専門家委員会を設けて選考プロセスを検証し、委員会は対面での「統制試験」の実施を勧告しました。対象は今年の試験で合格枠を得た人にとどまらず、2021年以降に各学科の合格最低点を満たしていた人にも及びます。UNAMの席は、新しい試験の結果であらためて決まります。
日程は切迫しています。授業開始は8月10日に予定されており、詳細の公表と再試験の実施を急ぐか、開講を遅らせるかの判断が迫られています。総長は落ち度がないのに再び準備と受験を強いられる受験者に謝罪したうえで、統制試験は入学機会の公平性を保証するために必要だと説明しました。
この失敗は、AI監視ツールを大規模な本人確認や不正検知に使う際のリスクを示しています。ロックダウンブラウザとカメラ監視を組み合わせても、利害の大きい試験では抑止力として十分に働かず、結果の信頼が崩れればやり直しのコストは無関係な人にまで及ぶということです。