AI長編『Odysseus: The Fall』、制作に課題
出典:The Verge
詳細を読む
The Vergeは2026年9月16日、AI企業Fountain 0が全編をAIで制作した2時間半の長編映画「Odysseus: The Fall」をレビューしました。共同創業者Ash Kooshaが脚本、監督、音楽、主人公の外見モデルを担い、「ハリウッド大作水準」を掲げる作品です。評者は映像の一貫性、音声、物語構成に多くの問題があり、現行AIによる長編制作の限界を示したと評価しました。
作品は9.99ドルでレンタルでき、評者が確認した範囲ではウェブブラウザーからのみ視聴できました。制作会社Fountain 0の前作は、2026年にトライベッカで上映されたAI映画「Dreams of Violets」です。
映像では、巨人の身長がカットごとに変わる、風と波が逆方向に動く、オールが曲がる、船が横向きに進むといった連続性と物理表現の不整合が続きます。口の動きと台詞が合わず、無音で口だけが動く場面や、固有名詞を誤って発音する音声もあったと評者は指摘します。
評者によると、現行AIが生成できる場面は数秒程度に限られるため、本作は短い場面を脈絡なくつないだ印象になっています。原典「オデュッセイア」を知らない観客には状況説明が足りず、重要人物の情報も終盤まで示されないなど、物語の理解しにくさが残りました。
演技には不自然な間や突然の笑いがあり、アクションにも重さが感じられず、怪物と写実的な人物の画風もそろっていないと評者は述べています。AIを使ったことで改善された要素や、従来技術では難しい効果を見いだせなかったというのが、レビューの結論です。