Microsoft、ASCIIスマグリング悪用メール急増

迷惑メールが急増

日量2.1万件から急増
4日以内に250万件
数カ月持続後に急減

不可視タグの仕組み

128個のUnicodeタグ
人の目にはほぼ不可視
機械には文字として可読

AI攻撃から転用

プロンプト注入で注目
検知前の語句難読化
詳細を読む

Microsoftは2026年9月3日、AIエージェントへの攻撃で知られた「ASCIIスマグリング」が、迷惑メールのフィルター回避に使われていると説明しました。人にはほぼ見えないUnicodeタグで検知対象の語句を隠し、メール処理系には文字として読ませることで、大量送信メールへの自動検知と受信者の警戒をすり抜ける手口です。

仕組みの中核は、ASCIIの一部をほぼ再現する128個のUnicodeタグです。たとえばU+E0041は「A」、U+E0061は「a」に対応し、コンピューターは文字として処理できますが、人の画面ではほぼ見えません。

この手法は2年前、メールなどに埋め込んだ悪意ある指示を人には隠し、LLMには読ませるプロンプトインジェクションの手段として注目されました。迷惑メールでは同じ性質を逆向きに使い、検知器が評価する前にキーワードを難読化します。

Microsoft Defender for Officeの署名検知数は、2026年2月初めのある日に日量約2万1,000件から130万件超へ跳ね上がり、4日以内に250万件に達しました。大量発生は数カ月続いた後、5月半ばに急減し、AI攻撃で注目された技術が既存のメール回避にも転用された実態が浮かびました。