HiddenLayer、AI防御拡大へ1億ドル調達

資金調達と成長

シリーズBで1億ドル
年間経常収益10倍超
新規顧客が成長の9割超

防御対象の拡大

稼働時防御の重点化
プロンプト注入対策
悪意あるツール対策

市場と投資

2027年47.8億ドル市場
欧州・中東・アフリカ展開
詳細を読む

AIセキュリティ企業HiddenLayerは2026年9月2日、Delta-v Capital主導のシリーズBで1億ドルを調達したと明らかにしました。企業のAI導入拡大に合わせ、モデルやエージェント、業務フローを攻撃や脆弱性、悪意あるコード注入から守る製品を強化します。資金は販売網を軸に、開発・研究の拡充とヨーロッパ、中東、アフリカへの進出に振り向けます。

主導したDelta-v Capitalのほか、Ten Eleven Ventures、Morgan Stanley、MicrosoftのM12、Booz Allen Hamiltonなどが参加しました。CEOのクリス・セスティト氏によると、年間経常収益は過去1年で10倍超に伸び、現在は数千万ドル規模で、成長の90%超を新規顧客が占めます。

需要の背景にはAI安全市場の急拡大があります。GartnerはAIツールを守る製品への企業支出を2026年に28.3億ドルと見積もり、2025年比83%増、2027年には約47.8億ドルに達すると予測しています。主要顧客分野は金融サービスとAI製品を開発する大手技術企業で、アメリカ国防総省や情報機関とも契約しています。

同社は既存の資産検出、稼働時防御、攻撃シミュレーション、サプライチェーン安全を、プロンプト注入、エージェント操作、悪意あるツール利用へ広げました。企業でAI配備が一般化する中、セスティト氏は稼働時防御をAI向けのEDRに相当する機能と位置づけています。

新たな攻撃機会として警戒するのがオープンソースモデルです。同社は約50種類のAIファイル形式を解析・走査し、表示と中身が異なるモデルや、モデル内に隠された別モデルを検出します。調達資金でこの方向の開発を続けながら、販売と流通をより重視します。

競争は激しく、NomaやZenityなど隣接分野の新興企業も1億ドル超を調達しています。大手サイバーセキュリティ企業は同種技術を買収する動きがあり、一部機能がMicrosoftOpenAIAWSの基盤へ統合される可能性もあります。HiddenLayerには、先行成長を持続的な事業へ変えられるかが問われます。