建設の法令順守を自動化するDili、2170万ドル調達

資金調達の概要

シリーズAで1500万ドル調達
累計調達額は2170万ドル
Khosla Venturesが主導

狙う市場

アメリカのインフラ建設に特化
違反時は数百万ドルの罰金

技術と実績

700件の案件で稼働
LLMの用途は文書構造化
1日の作業が数分に短縮
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AIコンプライアンス企業のDiliは7月30日、シリーズAで1500万ドルを調達したと発表しました。Khosla Venturesがリードし、Allianzなども参加、先行するシードと合わせた累計調達額は2170万ドルとなります。狙うのは、データセンター建設が加速するアメリカのインフラ事業で膨らむ法令順守業務の自動化です。

同社が切り込むのは、連邦政府の資金が入る建設案件を覆う規制の重なりです。労働省が対象事業の標準賃金を定めるDavis-Bacon法に加え、インフレ抑制法(IRA)の下で資金を受けるクリーンエネルギー案件には賃金・見習い訓練の要件が別途課され、工事の内容次第でOSHA(労働安全衛生局)やEPA(環境保護庁)の規則も効いてきます。共同創業者兼最高経営責任者のAnand Chaturvedi氏は、順守違反が案件に数百万ドルの罰金をもたらしうると指摘します。

罰金リスクが大きいだけに、Chaturvedi氏が最も重視するのは信頼性です。同社はAIモデルを、非構造化の文書を構造化データに変換するデータ層のみに閉じ込め、そこから先は複雑ながら静的な規制ルールに従う決定論的なシステムが判定を担います。LLM特有の曖昧さが最終的な成果物に紛れ込まない設計で、丸一日かかっていた作業を数分で片付けられるといいます。

仕組みはすでに実戦に投入されています。Chaturvedi氏によれば、ソフトウェアは製造施設からデータセンターまで約700件の案件で稼働中です。うち半分は自社ツールとして導入され、残る半分は順守業務そのものをDiliに委託する請負型だといいます。

同氏は今後、業界の重心がソフトウェア型に移ると見ています。ソフトウェアとAIが専門サービスの業務フローを次々に取り込み、内製化に動く企業が増えるという読みです。AIインフラの建設ラッシュが続くほど、それを支える事務作業をAIで削る需要も膨らむ構図と言えるのではないでしょうか。