顧客対話に学ぶAIのEncore、3000万ドル調達

資金調達

Team8主導で3000万ドル調達
銀行・保険会社も出資
米営業拡大と金融機関展開へ

対話マイニング

通話・メール・CRMを解析
成功会話の型を学習
音声・テキストで顧客対応

事業と競合

企業顧客40社超、大半が金融
ARRシード後5倍超
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顧客との対話データからAIエージェントを育てる米新興企業Encore AIは2026年7月、シリーズAで3000万ドルを調達したと発表しました。ラウンドはイスラエルの投資会社Team8が主導し、Planvenなどのほか一部の銀行や保険会社も参加しています。同社は通話やメールなどの記録を解析し、成果につながった会話の型を学ばせることで、営業や顧客サポートを担うエージェントを構築します。

Encore AIは2022年にInsait IOとして創業し、当初は金融アドバイザー向けの推薦ソフトを手がけていました。最高経営責任者のDvir Ginzburg氏のもとで事業を広げ、いまは従業員と顧客のやり取りを分析して、どの手法が成果を生んだかを見極める基盤へと発展させています。

Ginzburg氏はこの仕組みを対話マイニングと呼びます。プラットフォームは通話録音やメール、テキストを集めてCRMと連携し、商談を段階ごとに分解して、会話のどの部分が前進に効き、どこで失敗したのかを突き止めます。得られた知見をエージェントに反映し、顧客ごとに最も効果的な進め方を学ばせる狙いです。

導入は世界で40社超の企業に広がり、その多くは金融機関だといいます。同社によると、年間経常収益(ARR)は18か月足らず前のシード調達以降で5倍超に伸びました。ただ、具体的な売上高や評価額は明らかにしていません。

もっとも、SalesforceやSAP、HubSpotといった大手CRMが同種の機能を備える余地はあり、優位の維持は容易ではありません。Ginzburg氏は、既存ベンダーが過去の会話履歴を基盤に据えるには実装全体の見直しが要ると反論します。同社は今回の資金で米国の営業体制を拡充し、大手金融機関への展開を急ぐ考えです。