Bright Machines、人手作業でも品質記録を保つ AI 組立セル

協働セルの仕組み

Hybrid BRC を発表
扉開放でロボット停止
作業中も追跡記録維持

歩留まりの差

手作業は初期20%止まり
ロボット98%

事業と国内回帰

顧客が前年比3倍
米国内製造への転換
詳細を読む

米サンフランシスコの製造企業 Bright Machines は7月29日、人が自動化ラインの内部に入って組み立て作業を行いながらも品質データの記録を途切れさせない協働ロボットセルHybrid BRCを発表しました。AI サーバー製造では人手工程が生産記録の空白を生み、歩留まりを大きく下げる課題があり、同社はこの組立ボトルネックの解消を狙います。

従来、自動ラインに人手が必要になると、ラインを止めるか、監視外の別作業台に製品を移すしかなく、生産記録に穴が空いていました。Hybrid BRC は防護扉を備え、作業員が扉を開けるとロボットアームが停止し、画面の指示に従う間もカメラや力覚センサーが誤組み付けや工程漏れを監視し続けます。これによりシリアル番号単位の追跡記録が最初から最後まで維持されます。

CEO の Sviat Dulianinov 氏によると、手作業から始める AI サーバー組立の初回歩留まりは20%程度に落ち込み、量産化しても60〜65%にとどまります。一方、ロボット工程では工程単位で98%超、ライン全体でも97.5%前後に達するといいます。1台数十万ドルのサーバーでは、この差が採算を大きく左右します。

議論はチップ電力に集まりがちですが、同氏は組み立てこそ配備を遅らせる隠れた障壁だと指摘します。同社はすでに米国で複数の協働ラインを稼働させ、1万を超える計算ノードを生産し、今年は半ギガワット超の計算能力の製造を計画しています。顧客数は前年比3倍超に増えました。

背景には、米国内で AI インフラを造る国内回帰の動きがあります。同氏は「300万人規模の労働力は米国にない」として、AI ソフトとロボットで補う戦略を掲げます。顧客の検査データは顧客が所有し、工程やロボットのデータは同社が改善に活用する形で線引きしています。