NvidiaのGPU、月面探査ローバーに初搭載へ
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米宇宙ロボット新興企業のLunar Outpostは7月、次期月面探査ローバーにNvidiaのJetsonチップを採用すると発表しました。lidar(レーザー測距)システムの制御に用いる計画で、実現すれば月面で稼働する初のGPUとなる見込みです。同社は宇宙インフラ向けロボットを手がけており、極限環境でより高性能なGPU搭載システムの実用化を目指しています。
背景には、NASAが民間企業に費用を支払い月面探査を委託する取り組みがあります。SpaceXとの協業をモデルにした計画で、科学センサーを月へ運ぶ探査車の開発を各社に求め、地形の把握や水などの資源探索を進めています。早ければ2028年の有人月面帰還を見据えた動きです。
Lunar Outpostの次期ローバーは、Intuitive Machinesが製造する着陸船に搭載されます。クレーターなど軌道上からは探査しにくい場所へセンサー群を運ぶ設計で、続くミッションでは磁気異常が科学者を悩ませてきたReiner Gammaを目指します。各ミッションは年内にFalcon 9ロケットで打ち上げる予定です。
Jetsonは、BlackwellやVera Rubinほど知られていませんが、多くのフィジカルAIシステムに欠かせない基盤です。小型で電力効率に優れ、ロボットがセンサー情報を手元で処理し、周囲の状況を素早く判断できるようにします。同社のCyrus最高経営責任者(CEO)は、従来の決定論的な自律制御にフィジカルAIを組み合わせる段階だと説明します。
月面でのGPU利用は容易ではありません。地球周回軌道と異なり、月は宇宙放射線に直接さらされ、満ち欠けに伴う激しい寒暖差もあるため、システムは低電力で月の夜を生き延びる必要があります。同社は探査から常設拠点の構築へと歩を進める構えですが、宇宙飛行士を運ぶ大型ローバーPegasusはBlue Originのロケット待ちで、打ち上げ時期は見通せていません。