Amazon社員がシアトルのデータセンター新設凍結を支持
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シアトル市議会は2026年6月9日、データセンターの新規建設を1年間凍結する緊急モラトリアムの採決を行います。4社が提案した5つの大型施設は合計で最大369メガワットの電力需要が見込まれ、これはシアトルの1日の平均電力消費の約3分の1に相当します。水資源の消費や電気料金の上昇、騒音への懸念から、住民や技術者が圧倒的多数で凍結を支持しています。
注目すべきは、Amazonの現職社員が自社のデータセンター拡大に反対する立場で公聴会に登壇したことです。シニアソフトウェアエンジニアのLiesl Wigand氏は「AIであらゆる問題を解決すべきだという考えが、コストを無視する文化を生んでいる」と証言しました。社員グループ「Amazon Employees for Climate Justice」は昨年、1000人超の署名を集め、Amazonが気候目標をAI開発のために放棄していると批判する公開書簡を発表しています。
社員らは具体的な規制案も提示しました。開発事業者にNDAやペーパーカンパニーによる匿名性の排除を求め、地域電力網への100%再生可能エネルギーの追加供給、レイオフ実施時の課税、そして市に報告義務を持つ労働者主導の安全委員会の設置を要求しました。水や電力の使用量の公開報告も求められています。
こうした動きはシアトルに限りません。ニューヨーク州議会は大型データセンターの1年間の建設禁止法案を可決し、知事の署名を待つ段階にあります。全米各地で個別のデータセンター計画が住民の抗議を受けて中止や縮小に追い込まれる事例も相次いでいます。
Amazonが今年2000億ドル、Microsoftが1900億ドルの設備投資を計画する一方で、Amazonは過去8か月で本社の3万人を解雇しました。社員のPatrick Schloesser氏は「巨大テック企業は計算能力をできるだけ速く構築しようと必死になっている。その必死さが私たちの都市に交渉力を与える」と述べ、企業の投資規模そのものが住民側のレバレッジになると指摘しました。