米大学卒業式でAI礼賛にブーイング続出

卒業式での反発

Google CEOシュミット氏にブーイング
UCF卒業式でもAI言及に学生が反発
登壇前から抗議の声が上がる異例の事態
シュミット氏は性的暴行疑惑でも批判対象

若者の不安と背景

15〜34歳の就職楽観度が75%→43%に急落
AIが雇用喪失の象徴
「次の産業革命」という言葉が逆効果
シリコンバレーの空気の読めなさを指摘
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2026年5月、米国の大学卒業式シーズンで、スピーカーがAI(人工知能)に言及するたびに学生からブーイングを浴びる事態が相次いでいます。元Google CEOのエリック・シュミット氏はアリゾナ大学の卒業式で「AIエージェントのチームを組める時代だ」と語りましたが、繰り返し大きなブーイングに遮られました。

同様の事態はセントラルフロリダ大学(UCF)でも発生しています。不動産企業幹部のグロリア・コールフィールド氏が「AIの台頭は次の産業革命だ」と述べた瞬間、会場のブーイングが一斉に大きくなりました。本人が「何が起きた?」と困惑するほどの反応でした。

背景には若年層の深刻な就職不安があります。ギャラップの最新調査によると、15〜34歳の米国人で「今は就職に良い時期」と答えた割合は43%にとどまり、2022年の75%から急落しています。AIが雇用を奪う存在として認識されつつあり、テック批評家のブライアン・マーチャント氏はAIを「過剰資本主義の残酷な新しい顔」と表現しています。

一方、Nvidiaのジェンスン・ファンCEOがカーネギーメロン大学で行ったスピーチでは目立った反発はなく、聴衆や文脈によって反応が異なることも示されています。シュミット氏自身も学生の不安を「合理的だ」と認めつつ、AI活用を促しましたが、就職市場への危機感を抱える卒業生には響きませんでした。メディアはシリコンバレーが世論の変化を読めていないと指摘しています。