Google、米国防総省にAI全面提供で機密契約

契約の概要と背景

あらゆる合法的政府目的での利用許可
Anthropicのガードレール拒否が契機
OpenAIxAIに続く3社目の契約
950人超の社員が反対署名

安全条項の実効性

国内大量監視・自律兵器の制限条項を明記
政府の運用判断への拒否権なし
制限条項の法的拘束力は不明
安全設定の調整に協力義務
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Google米国防総省との間で、AIモデルの「あらゆる合法的な政府目的」での使用を認める機密契約を締結したことが2026年4月28日に報じられました。The InformationやWall Street Journalによると、この契約は既存の政府向け契約の修正として位置づけられ、国防総省の機密ネットワークGoogleのAI技術へのアクセスが可能になります。契約締結は、Google社員約950人がCEOのスンダー・ピチャイ氏に対し国防総省へのAI提供を阻止するよう求める公開書簡を出した翌日のことでした。

この契約の背景には、Anthropicが国防総省から兵器・監視関連のガードレール撤去を求められ拒否したことがあります。Anthropicはこの拒否により、通常は外国の敵対勢力に適用される「サプライチェーンリスク」の指定を受けました。現在Anthropicは同指定に対する訴訟を進めており、3月には仮差止命令を勝ち取っています。

Anthropicの撤退を商機と捉え、OpenAIxAIが相次いで国防総省と契約を締結しており、Googleはこれに続く3社目となります。Googleは声明で「国家安全保障を支援するAIサービスおよびインフラを提供する幅広いコンソーシアムの一員であることを誇りに思う」と述べています。

契約には、国内の大量監視や「適切な人間の監視と統制」を欠く自律兵器への使用を意図しないとの条項が含まれています。しかし同時に、契約はGoogleに「合法的な政府の運用上の意思決定を管理または拒否する権利」を与えないと明記されています。Wall Street Journalは、こうした制限条項に法的拘束力があるかどうかは不明だと指摘しています。さらにGoogleは、政府の要請に応じてAIの安全設定やフィルターの調整を支援する義務も負っています。