AI研究を自動化するASI-EVOLVEが人間設計を超越
出典:VentureBeat
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SII-GAIRの研究チームが、AIの訓練データ・モデルアーキテクチャ・学習アルゴリズムの最適化を自動で行うフレームワーク「ASI-EVOLVE」を発表しました。従来、AI研究開発には仮説の立案から実験、分析まで膨大な人的工数が必要でしたが、本フレームワークはこの一連のサイクルを自律的に回し続けることで、人間が設計したベースラインを上回る成果を達成しています。
ASI-EVOLVEの中核は「認知ベース」と「分析器」の2つです。認知ベースには既存の学術知見やヒューリスティクスが格納され、探索の初期段階から有望な方向へ導きます。分析器は訓練ログやベンチマーク結果から因果関係を抽出し、次の仮説生成に活用できる知見へと蒸留します。さらに研究者エージェント、エンジニアコンポーネント、データベースが連携し、知見が体系的に蓄積される設計です。
実験では3つの領域で顕著な成果が確認されました。データキュレーションでは、30億パラメータモデルのMMLUベンチマークスコアが18点以上向上しました。ニューラルアーキテクチャ設計では1773回の自律探索を通じ、人間設計のDeltaNetを超える105の新しい線形アテンション構造を生成しました。強化学習では、数学的推論ベンチマークでGRPOベースラインを上回る新しい最適化手法を発見しています。
企業にとっての意義は大きいといえます。多くの組織はAIモデルの最適化に必要な計算資源とエンジニアリング工数を確保できず、標準モデルをそのまま運用しています。ASI-EVOLVEは独自のドメイン知識を認知ベースに統合し、社内AIシステムの自律的な改善を可能にします。フレームワークはオープンソースとしてGitHubで公開されており、開発者はすぐに活用を始められます。