Google、90億通りのDNA変異をAI予測
全変異を一括評価
90億通りの塩基置換
単一ソフトでの解析
全ゲノムの予測地図
非コード領域に照準
ゲノムの97%超が対象
遺伝子制御機能の特定
RNA加工信号の分析
有用性は今後検証
研究利用の広がり待ち
学習データ超えは未確定
出典:Ars Technica
詳細を読む
Googleは9月8日、ヒトゲノムで起こり得る一塩基変異の影響を予測する資源「AlphaGenome Atlas」を発表しました。約30億塩基の参照ゲノムについて、各位置を残る3種類の塩基に置き換えた計90億通りをAlphaGenomeで解析し、変異が遺伝子の働きに及ぼす影響をまとめます。研究者が非コードDNAの機能候補を探しやすくする狙いです。
焦点は、タンパク質を直接つくらない非コードDNAです。タンパク質をコードする領域はヒトゲノムの3%未満で、残る大部分には遺伝子のオン・オフ、メッセンジャーRNAの生成時期や場所、成熟型への加工を調整する配列が含まれます。
非コード領域は一様に機能的ではありません。染色体を均等に分配するセントロメアや末端を守る構造、遺伝子制御配列がある一方、ウイルスなど分子寄生体の痕跡にすぎないとみられる配列も多く、機能部分の切り分けが課題です。
Atlasの利点は、全候補を単一のソフトウェアで解析し、研究者が機能を持ちそうな変異や配列を絞り込める点です。ただし、実際の生物学研究で広く使われるまでは、学習データから既に得られる知見をどこまで上回るかは分かりません。