Liquid AI、スマホでも動く画面理解の軽量モデル公開
性能と実行速度
詳細を読む
AI開発企業のLiquid AIは8月12日、端末上で動く視覚言語モデルLFM2.5-VL-3BをHugging Faceで公開しました。パラメータ数は約31億と小さいものの、パソコンやスマートフォンの画面やUI要素を読み取る能力を大きく高め、自然言語による物体検出や複数画像の推論、関数呼び出しも改善しています。クラウドに送らず手元で処理したい業務にとって、実用的な選択肢が一つ増えた形です。
最も伸びたのは画面の理解力です。UI要素の位置を当てるScreenSpot-v2では、デスクトップで78.7点、モバイルで81.2点、ウェブで82.2点を記録し、同じ項目が一桁台だった前世代のLFM2-VL-3Bから様変わりしました。自然言語で指した物体を画像内で特定するRefCOCOも57.1点から87.9点へ上がり、文書読解のDocVQAは91.1点、グラフ読解のChartQAは81.3点と堅調です。
速度面の訴求も明確です。M5 Maxでは毎秒228トークン、Ryzen AI Max+ 395では毎秒116トークンを生成し、必要メモリは約3GBにとどまります。Galaxy S26 Ultraでも毎秒20トークンで動くため、通信環境に依存しない処理が現実的になります。
構成は、SigLIP2 400M NaFlexの画像エンコーダと、テキストモデルLFM2.5-2.6Bと同じ事前学習済みバックボーンの組み合わせです。学習トークンは約34兆で、視覚データは従来の4倍に増やし、非ラテン文字に対応するためトークナイザーを拡張して語彙を12万8000へ倍増させました。事後学習は教師モデルからの蒸留を含む教師ありファインチューニングと、多目的の強化学習の2段階で進めています。
大量の画像を扱う業務ほど、クラウドAPIの従量課金と通信遅延が重くのしかかります。端末側で完結する3B級モデルがこの水準に届いたことは、コストと機密保持の両面で選択肢を広げる動きと言えます。llama.cppやMLX、vLLM、SGLang、ONNXに初日から対応し、ブラウザで試せるWebGPUデモと微調整用のチュートリアルも用意されました。