Meta、コーディングAI投入 データ提供で料金12分の1

常駐型エージェント

端末型エージェントベータ公開
セッション中常駐する補助エージェント
全操作記録で中断後も完全再開

性能と料金

端末ベンチで82.9%の2位
24時間自律でGPU最適化実証
標準は入力100万で1.25ドル

開放路線の転換

学習許諾で料金12分の1
Llamaの重み公開に言及なし
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Metaは8月5日、大規模なコードベースを扱うターミナル型のAIコーディングエージェントMuse Codeをベータ公開し、コーディング特化モデルMuse Spark 1.2も同時に投入しました。ザッカーバーグ最高経営責任者によると、変更の計画からコード記述、結果の検証までを一貫して担います。AnthropicClaude CodeOpenAICodexが二強を占めてきた市場への本格参入です。

設計上の最大の賭けは、非同期のバックグラウンドエージェントです。タスクごとに補助エージェントを立ち上げる競合と違い、Muse Codeは専門化したエージェントセッション中ずっと常駐させ、同じ情報を何度も集め直す無駄を省きます。大きな仕事では独立したgit worktree上で並列にサブエージェントを走らせるため、開発者の作業コピーには手を触れません。

もう一つの軸が監査性です。モデル呼び出し、ツール実行、承認、編集のすべてが実行前にローカルのイベントログへ追記され、Metaはこの実行基盤を再現可能で再起動に強いと説明します。20時間動かした処理が落ちても中断点から正確に再開できる仕組みは、不透明なエージェント実行に悩んできた開発責任者にとって評価材料になりそうです。

肝心の性能はどうでしょうか。Terminal-Bench 2.1ではMuse Code上のMuse Spark 1.2が82.9%を記録し、Codex上のGPT-5.6 Terra(81.8%)を上回った一方、Claude Code上のOpus 5が示した86.7%には届きませんでした。Meta自身が設計した社内ベンチマークでも約9ポイント離されており、公開された3つの図表すべてでClaudeが首位に立っています。

議論を呼びそうなのが価格です。標準ティアは100万トークンあたり入力1.25ドル・出力4.25ドルで学習には使わないと明言する一方、コントリビューターティアは入力0.10ドル・出力0.20ドルと約12分の1・21分の1まで下がる代わりに、プロンプトと応答をMetaの学習に使う許諾が条件になります。毎分60リクエストという厳しい制限もあり、実運用より個人の試用を想定した水準です。

今回の発表にオープンソースへの言及は一切ありません。累計12億回以上ダウンロードされたLlamaで開放路線の旗を振ってきた企業が、4月のMuse Spark以降は重みを公開せず、CLIをApache 2.0で公開したOpenAIGoogleとは逆方向へ進んでいます。無料の重みで支持を集める戦略から、安いトークンで学習データを集める仕組みへの転換であり、経営者が問われるのはその対価に自社コードを差し出せるかどうかです。