OpenAI初のインフルエンサー招待旅行に批判集中
詳細を読む
OpenAIは先の週末、ニューヨーク近郊の自然豊かなリゾートで同社初となるブランド旅行を開催しました。「Summer Club」と名付けられた企画には、キャリアや働き方を発信するインフルエンサーが招かれ、専用グッズやモノグラム入りパジャマとともに滞在の様子を投稿しました。しかし投稿直後からコメント欄に批判が集まり、AI企業のマーケティング手法をめぐる議論に広がっています。
批判の中心にあったのは、AIの普及に伴う環境負荷やデータセンター建設、雇用への影響でした。インフルエンサー本人の動画自体は再生数が伸びず、ある投稿は「いいね」が300件未満にとどまりましたが、それに反応する動画は2本だけで合計50万回以上再生されています。
参加者に若い女性クリエイターが目立った点にも疑問が向けられ、AI業界の評判づくりに利用されているのではないかという声が出ました。Pew Research Centerの6月の調査では、男女のAI利用率の差はほぼ消えた一方、女性はAIを否定的に捉え、自分に悪影響が及ぶと答える割合が男性の2倍に上ります。
参加したグレース・マッカリック氏はLinkedInで「これほど反AIの人が多いとは思わなかった」と投稿し、批判の広がりに戸惑いを見せました。OpenAI広報のエディ・キャンベル・アーバン氏は、クリエイターは人々が製品を知る重要な接点であり、今回の催しは教育目的だったと説明しています。
The Vergeが指摘するのは、旅行の狙いが判然としない点です。1泊2000ドルを超える宿とはいえ内容は国内の週末旅行にとどまり、ChatGPTの機能に触れた投稿はほとんど見当たらず、公開されたのはライフスタイル寄りの映像が中心でした。
AI各社は「仕事がなくなる」という語り口を改め、実店舗のポップアップやグッズ配布など親しみやすい発信に軸足を移しています。Anthropicも小規模なインフルエンサー向け夕食会を開いており、OpenAIは西海岸で2回目の旅行を計画しているとされます。批判を直接受けるのは企業ではなく起用されたクリエイター側だという構図が、今回あらためて浮き彫りになりました。