アメリカ人の7割がデータセンター反対、超党派の争点に

広がる反対運動

7割が地元建設に反対
反対団体の会員50万人
12州超で一時停止法案

政治の主戦場化

ニューヨーク州で初の停止法
フロリダ州の拒否権付与法
右派と左派の共闘

AI不信との連動

反対層の多くがAI懐疑
42州150郡での抗議行動
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アメリカでデータセンターの建設反対が、左右両派を巻き込む全国的な政治争点に発展しています。WIREDが8月4日に公開した長編記事によると、ギャラップの世論調査では回答者の約7割が自分の住む地域への建設に反対し、少なくとも12の州で一時停止法案が提出されました。生成AIの計算需要を支える巨大施設が、電気料金や水資源への不安を通じて有権者の生活と直結し始めたためです。

反対運動の規模は短期間で急拡大しました。データセンター反対を掲げるフェイスブック上のグループの全国会員数は、2025年12月の10万人未満から2026年7月には50万人超へと増えています。ニュージャージー州、カリフォルニア州、ウィスコンシン州、インディアナ州では、公聴会で抗議した住民が逮捕されたり退去させられたりする事態も起きました。

制度面の動きも加速しています。ニューヨーク州は州全体を対象とする初の建設一時停止法を成立させ、フロリダ州のロン・デサンティス知事は住民がデータセンターを補助しないよう定め、自治体に拒否権を残す法律に署名しました。テキサス州ヒル郡のような保守色の強い地域でも、独自の建設禁止条例が可決されています。

運動の担い手は環境保護派だけではありません。スティーブ・バノン氏の番組で技術担当を務めるジョー・アレン氏は、AI安全性センターが支援する超党派団体「Humans First」の助言役として全国で講演を重ね、右派層にAIへの警戒を広げてきました。同団体は3月に党派対立で分裂しましたが、その後42の州の約150郡で全国一斉の抗議行動を組織しています。

企業側の対応も問われています。ジョージア州トループ郡で反対運動を担う活動家ゲージ・ベイリー氏は、近隣施設の入居企業がGoogleだと知った後、2025年11月に一度面会したきり連絡が途絶えたと語ります。Googleは地元の学校や非営利団体との直接的な連携を進め、電気料金の支援団体と100万ドルの提携を結んだとWIREDに説明しました。

注目すべきは、この反発が近隣問題にとどまらない点です。2026年6月に公表された小規模調査では、反対する人の多くは実際には施設の近くに住んでおらず、同時にAIそのものに懐疑的だという傾向が示されました。記事は、技術の全面拒否と大手技術企業への全面譲歩の中間を探る動きだとしつつ、アメリカの政治制度がその調整に備えられていない可能性を指摘しています。