AI投資の成果を出せる常駐技術者、アメリカに2000人

需要が急拡大

年内に需要2100%増の予測
採用計画企業は70%に急増
大手コンサルは人員10倍計画

供給が追いつかない

市場のFDEは約1万7000人
成果を出せるのは2000人
多くはPalantirが雇用

企業は内製化へ

OpenAIAnthropicも参入
社内FDE化で知見の囲い込み
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アメリカの人材紹介会社Christian & Timbersは7月30日、企業のAI導入を現場で担う「フォワードデプロイエンジニア(FDE)」のうち、投資回収を確実にもたらせる人材はアメリカ全体で約2000人しかいないとする調査結果をTechCrunchに明らかにしました。同社は年内にFDEの需要が2100%増えると予測しています。

調査は2026年1月から6月にかけて、180社の採用担当役員250人超と、フォーチュン500企業の幹部80人、FDEや応用AIエンジニア300人超への聞き取りをもとにまとめられました。年初にFDEの採用を計画していた企業は5〜10%にとどまっていましたが、第2四半期末には70%まで跳ね上がり、大手のコンサルティング会社やサービス会社は人員を10倍に増やし、20〜100人規模のチームを組む必要があると答えています。

一方で供給は追いついていません。同社によると、アメリカ市場にいるFDEは約1万7000人で、その多くはこの職種を生み出したPalantirに在籍しています。数千万ドル規模の投資回収を生み出せる水準に届くのは、そのうちのごく一部だといいます。

背景にあるのは、AI支出への説明責任が急速に強まっていることです。同社創業者のジェフ・クリスチャン氏は、この秋にもウォール街が「2年待ったのに投資回収がない」として、多額を投じた企業を選別し始めるとみています。フロンティアAI各社も、中国発の安価なオープンウェイトモデルに追われるなかで、自社技術をどれだけ企業の業務に組み込めるかが収益化の分かれ目になっています。

OpenAIAnthropicはそれぞれ「Deployment Company」と「Ode with Anthropic」を立ち上げ、FDEを配置して企業への導入を進めています。ただ企業側には、独自の業務プロセスを外部に渡せばAI企業に競合されかねないという警戒感があり、保険や金融、医療、ゲームなどの分野で社内FDEチームを自前で抱える動きが出ています。

もっとも、この需要が続く保証はありません。クリスチャン氏は、中期的には需要が企業向けAIからヒューマノイドロボットなどのフィジカルAIへ移り、5年から10年のうちにFDEという職種自体が消える可能性もあると話しています。