Snowflakeが競合AIエージェントも統制するGatewayを発表
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データ基盤大手のSnowflakeは7月28日、AIエージェントによる企業データやツールへのアクセスを一元的に統制する制御層「Cortex AI Gateway」を発表しました。同社の競合であるAnthropicのClaude CodeやCursorが構築したエージェントまで対象に含む点が特徴で、近く公開プレビューを開始します。自律型AIが機械速度で権限を組み合わせて動く時代に、従来の人間中心のセキュリティでは対応しきれないという危機感が背景にあります。
ゲートウェイは100を超えるMCPサーバーに対応し、アクセスポリシーや認証、権限、監査ログを一カ所に集約します。さらに見過ごされがちな課題として、暴走するAIコストの可視化にも踏み込みます。単純な問い合わせが高価な推論モデルへ誤って回されるといった無駄を、部門やエージェント単位で費用を割り当てて抑制できるようにする狙いです。
技術的な中核は二重帰属と呼ぶ仕組みです。エージェント自身の非人間IDと、そのタスクを承認した人間の双方を記録することで、行動の責任の所在を明確にします。加えて、利用者の標準権限を丸ごと引き継がせず、タスクに必要な範囲だけを与えるタスク単位アクセスを採用し、2026年5月に買収した新興企業Natomaの技術基盤の上に構築しています。
注目されるのは、普段は顧客を奪い合う競合同士が同じ信頼枠組みに集った点です。1Password、Aembit、Linx Security、SailPoint、Saviyntという5社のID管理ベンダーが参画し、統合機能は非公開プレビューに入ります。1PasswordのNancy Wang最高技術責任者は「我々が信頼を、Snowflakeが記録システムを提供する」と述べ、多層防御による協業だと位置づけています。
背景には、エージェント統制が巨大市場の争奪戦になっている現実があります。Gartnerは2027年までに統制の不備から企業の4割が自律型AIの格下げや停止を迫られると予測し、IDCは2029年に稼働するAIエージェントが10億を超えると見込みます。Snowflakeの強みはデータそのものへの近さにあり、エージェントが行に触れる前に暗号化や動的マスキングを働かせる点で他社との差別化を図る構えです。