MIT研究、未経験者がAIで軍事アプリ試作
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米マサチューセッツ工科大学(MIT)は7月7日、コーディング未経験の米空軍士官候補生が生成AIチャットボットだけを使い、軍事用アプリの試作に成功したとする研究を公表しました。MITリンカーン研究所と米空軍のAIアクセラレーターによる共同プロジェクトで、士官候補生のジョシュア・リンチ氏が約3カ月かけてプロンプトのみでコードを生成する「バイブコーディング」を実践し、非技術者による軍事ソフト開発の可能性を検証しました。
リンチ氏はAnthropicのClaude、OpenAIのChatGPT、GoogleのGeminiという3つの有料AIチャットボットを使い分け、アプリを構築しました。当初は標的認識や自律攻撃、通信管理など戦場支援を担う高度なアプリを目指していましたが、AIの能力と開発期間の制約から、戦術地図の解析や作戦立案文書の生成といった基本的な文書処理へと目標を縮小しています。
開発の過程でリンチ氏は、チャットボットが階層的な焦点を欠き、無関係なコードを勝手に変更してしまう問題に直面しました。この課題を克服するため、問題を小さく分割し、質問を明確に組み立て、話題が逸れたら本題に戻す、といった手法が有効だと学んでいます。プロジェクト期間の大半は、こうしたAIの限界を認識し回避策を身につけることに費やされました。
指導役を務めたMITリンカーン研究所のローラ・ニス氏は、完成品が非専門家による試作の有力なツールになると評価しました。一方で、リンチ氏が入力文書を手元で処理していると思い込んでいたものの、実際にはGeminiに送信されていたという事例もあり、機密情報を扱う用途では安全性の面で課題が残ると指摘しています。
研究は、AIチャットボットが非技術者の軍人でも実用的なソフトを生み出せる力を持つ一方、本格運用よりも試作支援に向いていることを示しました。大量の機能的なコードを生成できてもコードレビューが依然ボトルネックであり、専門家同士の協働が不可欠だと研究チームは結論づけています。