Firefly、月周回でJetson AIを初稼働へ

月軌道での実行

Jetson が月周回軌道で初稼働
Blue Ghost Mission 2に搭載
2026年後半の打ち上げ目標
Elytra衛星で5年間運用

軌道上AI処理

生データ送信から軌道上推論へ転換
ニアリアルタイムで情報抽出
月面着陸地点や鉱物の探査
詳細を読む

宇宙開発企業の米Fireflyは2026年後半に打ち上げ予定の月探査ミッション「Blue Ghost Mission 2」で、NVIDIAエッジAIプラットフォーム「Jetson」を月周回軌道上で初めて稼働させます。同社の月面撮像サービス「Ocula」に組み込まれ、月を周回するElytra衛星上でAI処理を担います。

従来の宇宙センシングは、センサーが集めたデータを限られた無線帯域で地上に送り、CPUベースの処理に数日から数週間かける流れでした。これに対しOculaは軌道上でAI推論を直接実行し、必要な情報だけを地球へ送ることで遅延と高コストな通信を大幅に削減します。

Oculaは紫外線と可視光の帯域で画像を取得し、Elytra上で処理した結果を太陽光発電を電源とするJetsonモジュールで自律送信します。用途は将来の有人・無人ミッション向けの着陸地点の地図作成や、エネルギー応用が期待されるイルメナイトなど鉱物組成の検出に及びます。

顧客にはNASAや米宇宙軍に加え、月からの資源・電力供給を狙う鉱業・エネルギー企業が含まれます。NASAが今後数年で約30件のロボット着陸ミッションを計画する中、軌道上AIを前進させる機会は加速しているとFireflyのジェイソン・キムCEOは説明します。

高解像度望遠鏡は米ローレンス・リバモア国立研究所が製造し、Jetsonモジュールを搭載した状態で4月にElytra衛星への適合確認を終えました。Fireflyは後続ミッションでもOculaセンサーを飛ばし、Vera Rubinモジュールなど新型基盤を取り入れながら技術を改良していく方針です。