孫正義氏、Musk氏の宇宙データセンター構想に疑問

孫氏の懐疑論

宇宙建設はコスト削減効果が薄い
完成まで時間がかかりすぎ
今後数年こそがAI競争の勝負所

発言の利害

SpaceXは打ち上げ事業を拡大
SoftBankは地上DCに巨額投資
Altman氏も構想に冷淡
各社は自社に有利な未来を語る
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SoftBankの孫正義会長兼CEOは6月23日の株主総会で、Elon Musk氏が掲げる宇宙データセンター構想に疑問を呈しました。孫氏は宇宙での建設はコスト削減につながらず、実現には時間がかかりすぎると指摘し、AI競争では「10年後より今後数年がはるかに重要だ」と述べました。TechCrunchのポッドキャスト「Equity」でも、この発言が業界の論点として取り上げられています。

Musk氏の構想は、定期的な交換が必要な衛星群で軌道上にデータセンターを築くというものです。番組では、こうした計画が結果的にSpaceXの打ち上げ事業の需要を保証する点が指摘されました。SpaceXの打ち上げ市場シェアが世界の8〜9割に達する背景にはStarlinkの存在があり、それを除けば2〜4割程度にとどまるとの見方も示されています。

興味深いのは、孫氏自身がこの懐疑論者を演じている点です。番組では、SoftBankWeWorkをはじめ数々の大胆な賭けを続けてきた歴史を踏まえ、その立場を「皮肉だ」と評しました。一方で、影響力のある人物が多くの人の抱く疑問を公に口にした意義は大きいとも語られています。

今回の議論の核心は「talking your own book」、つまり自社に有利な未来を予測するという構図です。Musk氏の発言はSpaceXに、孫氏の慎重論は地上データセンターへ巨額投資するSoftBankに、それぞれ利害が絡みます。OpenAISam Altman氏も宇宙構想に冷ややかな姿勢を見せており、登場人物の誰もが中立ではないという点が、AI時代の不確実性を象徴しています。