GMがV2G技術でEV電池の電力網活用を発表
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General Motors(GM)は2026年6月9日、サンフランシスコで開催したイベントにおいて、電気自動車(EV)のバッテリーを活用したV2G(Vehicle-to-Grid)技術の本格展開を発表しました。AIデータセンターの急増による電力需要の高まりを背景に、全米の道路を走る25万台超の双方向充電対応EVを送電網の安定化に役立てる構想です。既存のV2H(Vehicle-to-Home)システム利用者にはファームウェア更新で自動的にV2G機能が追加されます。
具体的な実証プロジェクトとして、北カリフォルニアではPG&E;と提携し、5万2000台規模のEV群を用いた「系統バランシング・プロトコル」を2030年までに運用開始する計画です。ミシガン州ではDTE Energyと協力し、GM従業員30世帯の住宅で双方向充電のストレステストを実施しています。同社の試算では、対応車両のバッテリー容量を合計すると12万世帯を最大1週間にわたり給電できるとしています。
エネルギー貯蔵の分野では、ニューヨークのPeak Energyと提携し、ナトリウムイオン電池を用いた産業用蓄電システムの開発に着手しました。ナトリウムはリチウムより調達コストが低く、安全性や寒冷地性能にも優れるとされています。さらにRedwood Materialsと連携し、使用済みEVバッテリーの二次利用による蓄電システム構築も進めています。
充電インフラの改善策として、新機能「Energy Pass」を発表しました。Chevrolet、Cadillac、GMCのEVオーナーが、Tesla Supercharger、Electrify America、IONNAなど複数の充電事業者をアプリひとつで検索・利用・決済できる仕組みです。今後EVgoやChargePointへの対応も予定しており、充電体験の煩雑さというEV普及の大きな障壁の解消を目指します。
GMのエネルギー事業担当バイスプレジデントのWade Sheffer氏は公開書簡で、V2Gインフラの制度整備を規制当局に求めました。国際エネルギー機関(IEA)の報告書を引用し、V2Gが将来の送電網投資コスト削減に最も大きな柔軟性を提供する技術だと指摘しています。GMは2022年のGM Energy設立以来、家庭用エネルギー市場への参入を進めており、今回の発表はその取り組みをグリッド規模に拡大するものです。