電動スクーター創業者が宇宙データセンター企業を設立

Orbitalの事業構想

a16zのSpeedrunから卒業
500万ドルのシード調達
Starship実用化を前提とした計画
1万機の衛星で1GW提供が目標

技術と競争環境

Blackwellチップで初のデモ飛行
2028年にSpace-1 GPU搭載機を打上げ
StarcloudやBlue Originも参入
Starship価格が事業成立の鍵
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電動キックボード企業Spin創業者Euwyn Poon氏が、宇宙空間でAI推論処理を行うデータセンター企業「Orbital」を設立し、a16zのアクセラレータプログラムSpeedrunを経て500万ドルのシード資金を調達しました。Poon氏は2017年にSpinを創業し翌年Fordに売却した経験を持ち、その後自らNvidia A100を購入してオープンウェイトモデルの提供を始めたことからAIコンピュート事業の価値を確信したといいます。

Orbitalの技術ロードマップは段階的です。まず提携先の衛星にNvidia Blackwellチップを搭載し、同社独自の放射線シールドと熱管理技術を検証するデモ飛行を実施します。2028年にはNvidiaSpace-1 Vera RubinクラスGPUを搭載した初の自社データ処理衛星の打上げを計画しており、段階的な推論処理の受託で収益化を目指します。

最終目標は各100kWの電力を供給する1万機の衛星による分散型ギガワット級コンピューティング基盤の構築です。ただし現行のFalcon 9の打上げ費用では経済性が成り立たず、SpaceXStarshipが商業運用を開始し打上げコストが大幅に下がることが事業成立の前提条件となっています。

宇宙データセンター市場には競合も多く、すでにGPUを軌道上に展開しているStarcloud、独自ロケット開発に着手したCowboy Space Company、大型ロケットNew Glennを持つBlue Originなどが参入しています。a16zパートナーのAndrew Chen氏は、Poon氏がSpinで100都市に25万台のスクーターを展開した実績を評価し、10年以上・50億ドル超の投資が必要になりうる長期プロジェクトへの出資に「2026年に始めるからこそ資本市場のエネルギーを活用できる」と語りました。