Meta、約8000人レイオフ前夜に社員が福利厚生を駆け込み消化

レイオフの全体像

全従業員の約10%にあたる約8000人が対象
水曜午前4時に個人・社用メールで通知予定
7000人がAI部門へ異動、管理職は個人貢献者へ転換
影響を受ける社員は全体の約20%に上る

社内の混乱と士気低下

2000ドルの福利厚生やAirPodsを駆け込み購入
オフィスは閑散、履歴書の準備に奔走する社員も
AI監視ソフト導入やAIチームへの強制配属に不満
士気は過去最低水準と16人の現・元社員が証言

ザッカーバーグの狙い

過去最高益の中でもAI投資に資金を集中
AIによる生産性向上で少数精鋭を目指す方針
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Metaは5月21日(水)に約8万人の従業員のうち約10%にあたる約8000人を対象とする大規模レイオフを実施します。対象者には現地時間午前4時に個人メールと社用メールの両方で通知が届く予定です。さらに約7000人がAI関連部門へ異動となり、管理職から個人貢献者への転換も含めると、影響を受ける従業員は全体の約20%に達します。

レイオフを目前に控え、社内では福利厚生の駆け込み利用が広がっています。年間2000ドルの柔軟な福利厚生枠をヘルスケアやウェルネスに使い切ろうとする動きや、3年ごとに付与される200ドルのオーディオ機器クレジットでApple AirPodsなどを購入する社員が続出しています。オフィスはほぼ空の状態で、履歴書の手直しや同僚との惜別の集まりに時間を費やす社員が多いといいます。

社員の士気は過去最低の水準に沈んでいると、WIREDの取材に応じた16人の現・元社員が証言しています。希望しないままAIチームに「徴兵」される人事異動や、米国の社員のパソコン操作を追跡しAIモデルの学習に使う監視ソフトの導入も不満の要因です。一部の社員は業績評価や給与明細などの書類を保存し、解雇後に備えたチェックリストを共有しています。

マーク・ザッカーバーグCEOは、AIデータセンターへの投資資金を確保するために人員削減が不可欠だと主張しています。AIが人間の労働を補強するため、より少ない人数でも同等の成果を出せるとの立場です。InstagramWhatsAppFacebookを擁するMetaは過去最高益を記録している最中のレイオフであり、社会全体でAIが雇用に与える影響への不安が高まるなか、大きな注目を集めています。

Metaでは2022年以降、2023年の「効率化の年」を含む3度の大規模レイオフを実施してきました。今回はそれらより規模は小さいものの、好業績下でのAI投資を理由とした人員削減という構図が、テック業界全体の雇用不安を象徴する事例として広く議論されています。経営陣は水曜日の出社を控えるよう社員に促しています。