Google、世界モデルGenieにStreet Viewを統合し現実世界のシミュレーションを実現

Street View統合の概要

GenieにStreet View接続
280億枚超の実世界画像を活用
天候や時代の変更が可能
米国から段階的に提供開始

応用と今後の展望

Waymoの自動運転訓練に活用
ロボット配備前の環境模擬に有効
物理演算は未対応で開発途上
AI Ultra会員向けに順次展開
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Google DeepMindは2026年5月19日のGoogle I/O 2026で、汎用世界モデルProject GenieGoogle Street Viewのデータを統合する新機能を発表しました。これにより、Street Viewが持つ110カ国・280億枚超の実世界画像をもとに、インタラクティブな仮想環境を生成できるようになります。

ユーザーは地図上の地点を選び、「海中世界」「砂漠」「白黒フィルム」などのスタイルを適用して、現実の街並みを自由にアレンジした仮想空間を体験できます。たとえばサンフランシスコのゴールデンゲートブリッジを海底から眺めたり、テキサスの街並みを1920年代風に再現したりすることが可能です。

産業面ではWaymoがすでにGenieを活用し、竜巻や象との遭遇といった極めて稀な状況を自動運転車の訓練に利用しています。Street Viewとの統合により、新たな都市への展開準備や、ロボットの実環境配備前のシミュレーションにも応用が広がります。

一方で現段階ではまだ実験的な位置づけであり、生成される映像はフォトリアルではなくゲーム品質にとどまります。物理演算にも未対応で、人物がサボテンをすり抜けるといった不自然な挙動が残っています。DeepMindの研究者は、動画生成モデルに比べて精度は6〜12カ月遅れと見積もっています。

本機能はまず米国Google AI Ultra(月額200ドル)会員に提供され、数週間以内にグローバルへ拡大する予定です。Googleは教育・ゲーム・ロボティクスなど幅広い分野での活用を見据えており、精度向上と物理シミュレーション対応が今後の課題となります。