MetaがAWS製CPU数百万基採用、AI向け自社チップ競争加速

契約の背景と狙い

MetaAWS Graviton CPUを大量採用
AIエージェント処理にCPU需要が急増
ARM基盤でNvidia Vera CPUと直接競合
Google Cloud契約後もAWSに回帰

クラウド3社の陣取り合戦

AnthropicがTrainiumを長期確保済み
AWSGoogle Cloud Next直後に発表
Jassy CEOがNvidiaIntelに対抗姿勢
自社チップの価格性能比で勝負を宣言
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Metaが数百万基のAWS Graviton CPUを採用する契約をAmazonと締結しました。GravitonはARM基盤の汎用CPUで、GPUではありません。AIモデルの学習にはGPUが不可欠ですが、学習済みモデル上で動くAIエージェントはリアルタイム推論やコード生成、マルチステップ制御などCPU集約型の処理を大量に発生させるため、専用設計のCPU需要が高まっています。

Metaは2025年8月にGoogle Cloudと6年間100億ドルの契約を結んでおり、それまで主要顧客だったAWSから一部離れていました。今回の契約はMetaの支出をAWSに引き戻す意味を持ちます。AWSGoogle Cloud Nextカンファレンス終了直後にこの発表をぶつけており、クラウド各社間の対抗意識が鮮明です。

AWSのAI向けチップにはGPU相当のTrainiumもありますが、こちらはAnthropicが10年間1000億ドルの大型契約で優先的に確保済みです。そのためMeta向けにはCPU側のGravitonが前面に出た形です。Gravitonの競合はNvidiaのVera CPUで、いずれもARM基盤かつAIエージェント処理に最適化されていますが、NvidiaチップをOEM販売するのに対し、AWSクラウドサービス経由でのみ提供する点が異なります。

Amazon CEOのAndy Jassy氏は4月の株主書簡でNvidiaIntelに言及し、企業が求めるのはAI処理の価格性能比であると強調しました。自社チップの競争力を示す実績としてMetaの採用は大きく、社内チップ開発チームへの期待と圧力がいっそう高まっています。AI半導体の競争はGPUだけでなくCPU領域にも本格的に広がりつつあります。