米データセンター建設の約4割に遅延、衛星画像で判明

衛星画像が示す建設遅延の実態

計画の約4割が年内完成困難
MicrosoftOracle等の大型案件に影響
土地造成・基礎工事の進捗を衛星で分析
許認可書類との照合で3か月超の遅延を確認

労働力・電力関税の三重苦

電気工や配管工など技能労働者が不足
電力需要増に送電網の拡張が追いつかず
中国製変圧器への関税が調達を圧迫
地元住民の反対運動も計画を阻害
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2026年4月、Financial Timesが地理空間データ企業SynMaxの衛星画像を用いて、米国内のデータセンター建設計画の進捗を調査しました。土地の造成状況や基礎工事の進み具合を衛星から確認し、業界調査グループIIR Energyが集めた許認可書類や公式発表と照合した結果、約40%のプロジェクトが予定通りの完成に至らない見込みであることが明らかになりました。

遅延が確認されたのはMicrosoftOracleOpenAIといった大手テック企業の主要プロジェクトです。これらの案件では完成予定日から3か月以上の遅れが生じる可能性が指摘されています。シリコンバレー各社がAI向けに数千億ドル規模の投資を進める中、計画と現実の乖離が浮き彫りとなりました。

建設業界の幹部十数人への取材からは、労働力・電力・機材の慢性的な不足が主因であると判明しています。特にOpenAI関連のプロジェクトでは、電気工や配管工といった技能労働者の確保が複数の現場で同時に困難になっている状況が報告されました。

電力面では、計画されたデータセンターが数十万世帯分に相当する電力を必要とするため、発電能力の増強と送電インフラの拡張が大きなボトルネックとなっています。さらに、トランプ政権が課した中国製変圧器などへの関税が機材調達のコストと期間を悪化させており、AI基盤整備の足かせとなっています。