中国政府系集団、ホテル侵入で幹部PCを侵害

ホテルでの侵害手口

客室への物理侵入
USB起動での書き込み
起動後の情報窃取

監視の空白と対策

OS起動前の監視空白
外部起動禁止の徹底
起動前認証の導入

海外出張時の備え

BIOS設定の固定
旅行専用端末の配備
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クラウドストライクは2026年3〜5月、中国・海南島の農業会議で、中国政府系とみるOVERCAST PANDAが、夕食中の幹部のホテル客室に侵入し、USBからノートPCを起動してバックドア「FlowCloud」をストレージへ書き込んだと報告しました。フィッシングやネットワーク侵入を使わず、OSやEDRが動き出す前に端末を改ざんし、翌朝の起動後に情報窃取を始めた手口です。

侵入者は午後8時ごろに1室、午後9時57分までに別の1室へ入り、FlowCloudと起動後のトリガーを配置しました。端末の次回起動でキーロギング、画面取得、ファイル収集、認証情報の窃取が始まり、Falconはプロセス起動後に検知しました。

盲点は、EDRやMFAが動作する前のOS起動前です。Falconは起動後にFlowCloudを捉えましたが、USB書き込みから次回起動までの数時間は、既に侵害されながら検知できない空白でした。

防御の軸は、UEFIで外部起動と一時起動メニューを無効にし、BIOS管理者パスワードで設定を固定することです。フルディスク暗号化に起動前認証を組み合わせ、Secure Bootと失効リストを最新に保つことで、無人時の改ざんリスクを抑えられます。

企業向けの提案として、国際会議には本番環境への接続、保存済み認証情報、常設VPN設定を持たない旅行専用端末を配り、帰国後に初期化する運用が挙げられています。物理侵入は大規模化しにくい一方、特定の幹部を狙う場面ではネットワーク防御外の盲点を突くため、情報システム部門と物理セキュリティ部門をまたぐ出張端末管理が課題です。