Design Arena運営、790万ドル調達 AIの美的センス評価
調達と事業規模
人が選ぶ仕組み
競合と市場の課題
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AIモデルの出力を人間が見比べて順位を付けるサービス「Design Arena」を運営するIntelligenceが8月3日、790万ドルのシードラウンドを発表しました。Index Venturesが主導し、ConvictionやA*、Valkyrieなどが参加しています。正解かどうかでは測れない出力の「良さ」を評価する需要が、フロンティアラボの間で高まっていることが背景です。
共同創業者のグレース・リー氏によると、出発点は2025年の卒業直前に大学の友人たちと取り組んだAIゲームエンジンでした。モデルは動くゲームを作れても、面白いゲームは作れなかったといいます。ゲームが面白いかどうかを機械で判定する代替手段はないと結論づけ、人間の本音を大規模に集める仕組みへ発想を切り替えました。
一般利用者から見たDesign Arenaは、高機能なモデルルーターに近い作りです。ChatGPT風の入力欄に加え、ウェブサイトや画像など十数種類の出力形式をドロップダウンで選び、生成後は「A対B」の二択を繰り返して複数の出力を上位から下位まで並べ替えます。利用者は530万人に達し、どのモデルの出力かを気にせず「一番良いもの」を選ぶため、その集計はそのまま素直な嗜好データになります。
価値の中心は法人向けにあります。画像やウェブ画面を生成するモデルにとって、ここは即時かつ尽きないフィードバック源となり、同社の年間経常収益(ARR)は現在6000万ドルに達しています。出力を受け取るにはログインが必要な設計のため、地域や時間による好みの変化も追跡でき、リー氏はアジアのウェブダッシュボードに装飾を重ねる傾向が強いと指摘します。
人間による評価は、規模で勝る自動ベンチマークを補う位置づけです。自動評価には操作や細工の余地が残り、先週明らかになったHugging Faceの侵害事案はその危うさを印象づけました。裏を返せば、人の目を通した評価データは今後さらに希少な資産になり得ます。
ただし人力評価なら必ず勝てる市場ではありません。a16z cryptoのクリス・ディクソン氏らから3300万ドルを調達したYuppは、130万人超の利用者とフロンティアモデルの顧客を抱えながら、サービス開始から1年足らずの今年に閉鎖しました。一方でテキスト応答で同様の手法をとるLM Arenaは1月に1億5000万ドルのシリーズAを実施しており、明暗がはっきり分かれています。