GMがAIエージェント中心に開発刷新、PR統合3倍
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米ゼネラル・モーターズ(GM)は2026年、イベント「VB Transform 2026」で、自動運転部門のエンジニアリング業務をAIエージェント中心に再設計した成果を公表しました。同部門のバイスプレジデント、ラシェッド・ハク氏によると、ワークフロー全体をエージェント向けに組み替えた結果、マージ済みプルリクエストが約3倍に増え、リリースの高速化と不具合の減少を同時に実現したといいます。
注目すべきは、同部門のエンジニアがコーディングに費やす時間が全体のわずか15%にすぎないという点です。残る85%は車両データの分析や問題の切り分け、実験の実行、修正案の検証などが占めており、GMはこの部分をエージェントで加速させました。ハク氏は「コーディングができるチャットボットを渡すだけでは多くの非効率が残る」と述べ、単なるAIコーディング支援ツールの導入とは一線を画すと強調します。
GMが採ったのは「ループ単位」での改善手法です。自動運転開発をシミュレーション、公道でのテスト、納車後の監視といった複数のループに分け、それぞれで最も長いボトルネックを特定して自動化し、この作業を繰り返しました。過去の複数の調査でもコーディングは開発工程の一部にすぎないと示されており、その一点だけを速めても効果は限定的だという考え方が背景にあります。
技術面では、独自にカスタマイズしたMCP(Model Context Protocol)サーバーを通じて、エージェントを社内ツールやペタバイト級のデータに接続しました。公道走行車から集めたテレメトリーをエージェントが分析して初期の切り分けを行い、エンジニア向けに課題を起票する運用も進めています。エージェントの権限は利用するエンジニアの権限に連動させ、成果物の責任はあくまで人間が負う設計としました。
GMは社内のエージェント基盤を一つの「プロダクト」として扱い、専任エンジニア4名を各チームに配置して有効な使い方の発掘と横展開を支援しました。重要な判断ポイントでは人間が責任を持ち続け、加速に先立ってテストや性能指標を整備した点も特徴です。ハク氏は当初もっと控えめな効果を見込んでいたとし、「どれだけ多くのことができるかが唯一の驚きだった」と振り返っています。