DOEの科学AI計画にGoogleが4000万ドル、MITも参画
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米国エネルギー省(DOE)が主導し、10年で米国の科学的発見を2倍に加速する科学AIの国家計画「Genesis Mission」が節目を迎えました。DOEは水曜、ワシントンで開いたサミットでフェーズ1の初回採択プロジェクトを公表しました。あわせてGoogleは研究者向けに4000万ドル相当のAIトークンとクラウド資金の拠出を表明し、MITも15件のプロジェクトで採択されました。
Googleの拠出は、同社のAI科学ツール群への現物アクセスが柱です。タンパク質の構造を予測するAlphaFold 3や、アルゴリズムを設計するAIエージェントAlphaEvolve、気象予測モデルWeatherNextなどを、採択された研究者に無償で開放します。さらに政府向け対話AI「Gemini for Government」の利用枠を1年間、DOE傘下の全17国立研究所で働く数万人規模のユーザーに提供します。
実際の研究現場では、すでに効果が表れています。Pacific Northwest国立研究所ではAlphaEvolveを用い、人手では扱えない巨大な数学的体系に潜む関係を自動で発見しました。別の国立研究所ではGeminiを顕微鏡に組み込み、校正時間を90分超から約13分へと8倍高速化し、自律的な材料探索を実現したといいます。
一方のMITは、フェーズ1で15件の共同プロジェクトが採択され、うち6件を同大の主任研究者が率います。対象は、宇宙の根源的な問いに迫る量子センサーや、核融合炉のプラズマ挙動のモデル化、化学薬品に頼らないレアアース抽出など多岐にわたります。計画は大学・産業界・国立研究所の連携を条件としており、分野横断での成果創出を促します。
Genesis Missionは、AIやスーパーコンピューター、量子技術を組み合わせ「世界最強の統合的な科学発見基盤」の構築を掲げます。科学担当のダリオ・ギルDOE次官は、AIと科学がともに進歩したとき何が可能になるかを示したいと述べ、産学官を束ねた次世代の研究体制づくりに期待を示しました。