Vercel、コーディングAIに製品設計を教える仕組み公開

3つの構成要素

判断を補うエージェントスキル
ルールを自動適用するLinter
証拠を集める週次レビュー

意思決定の資産化

設計判断をコードと同等に管理
安定IDで出典追跡可能
確定事項のみ標準化、判断は人が承認
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クラウド開発基盤を手がけるVercelは6月25日、コーディングAIに自社の製品設計判断を教えるシステム「product-design」を公開しました。AIは動くUIを素早く作れる一方、なぜその設計が標準になったのかという理由を理解できません。同社はその文脈をリポジトリ内に資産として蓄え、すべてのAIが参照できるようにしました。

システムは3つの部品で構成されます。第一に、製品やコードの判断材料をAIへ渡すエージェントスキル。第二に、明確なルールを自動で強制するLinter。第三に、SlackFigmaGitHubから証拠を集め、ガイドライン更新案を準備するレビューループです。設計判断をコードと同じようにリポジトリで管理し、変更のたびに照合する点が特徴です。

スキルの中核となるSKILL.mdは、要求をまず5つのモード(設計・実装・レビュー・コピー・堅牢化)に振り分けます。これにより監査が勝手に編集へ広がるのを防ぎます。対象の画面と作業内容に応じて必要な参照だけを読み込み、コンポーネントAPIやアクセシビリティ基準などは元の管理元へ案内する仕組みです。

確実に判定できるルールはLinterに任せます。例えば選択肢が2〜3個の場合はSelectよりラジオボタンを推奨する、入れ子のモーダルを禁止する、といった規則を自動で指摘します。一方、破壊的な操作の対象や影響を正しく言葉にする作業は製品の文脈が要るため、AIスキル側が担当します。各ルールには安定したIDと出典が付き、判断の追跡可能性を確保します。

ガイドラインの更新は週次の証拠収集ワークフローが支えます。収集役が素材を集め、判定役が証拠を検証してレビュー用の資料にまとめますが、自動化はそこで止まります。候補をルールやLintにするか否かは必ず人が決める設計で、新しい標準は製品変更と同様に検証してから採用します。Vercelは、まず同じ指摘が繰り返される一つの画面から始め、判断を人の頭の中ではなくAIが見つけられる場所に置くべきだと提言しています。