印Sarvamが2.3億ドル調達しユニコーン入り

調達の概要

評価額15億ドルでユニコーン入り
総額2.34億ドルを調達
HCLTechが1.5億ドル主導出資
Bessemer・Khoslaなど参加
Series Bで3億ドルを目標

事業と狙い

インド言語特化のフルスタックAI
対話AIは日200万件超を処理
主権AI需要の高まりが背景
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インドのAIスタートアップSarvamは6月15日、評価額15億ドルで総額2億3400万ドルを調達し、同国の新たなAIユニコーンになったと発表しました。出資はインド複合企業HCLグループのIT子会社HCLTechが1億5000万ドルを拠出して主導し、Bessemer Venture Partnersや既存株主のKhosla Ventures、Peak XV Partnersも参加しました。Series Bラウンドでは総額3億ドルの調達を目指しています。

今回の調達は、Sarvamが2023年にシード・Series Aで4100万ドルを集めてから2年以上を経たものです。同社は今年初めに300億および1050億パラメータのオープンソースモデルを公開しており、モデル開発から推論基盤、企業向けアプリまでを一貫して手掛けるフルスタックAI企業を目指しています。製品は銀行・保険・行政・防衛などの分野で導入が進んでいます。

背景には、各国・各企業が高度なAIと計算基盤へのアクセスを自前で確保しようとする主権AIへの動きがあります。OpenAIAnthropicはいずれもインド米国に次ぐ第2の市場と位置づけますが、インドは巨大な利用者基盤を持つ一方で、高い計算コストと資金調達の難しさから、最先端モデルを自前で開発する有力企業はほとんど育っていませんでした。

AI主権をめぐる議論は先週、Anthropicが米政府の指示で外国人による最新モデルFable 5とMythos 5の利用を停止したことで、改めて緊急性を帯びました。最先端AIへのアクセスが少数の海外プロバイダーに集中している現状が浮き彫りになり、Sarvamのような国産基盤モデルへの期待が高まっています。

Sarvamは今回の資金で、エージェントコーディング・サイバーセキュリティ向けの次世代モデル研究を進め、計算基盤の拡充も図る方針です。同社の対話AIは現在1日200万件超のやり取りを処理し、推論基盤は日約1000万件のAPI呼び出しをさばいています。音声モデルは月50万時間超の音声を文字起こししています。

導入規模も拡大しています。多言語音声エージェントインド農業省向けに1700万人の農家からデータを収集し、ある大手保険会社の全国キャンペーンでは4500万人の契約更新を支援しました。創業者はNandan Nilekani氏が支援するIIT MadrasのAI4Bharat出身のVivek Raghavan氏とPratyush Kumar氏で、技術を国内に広く普及させる方針を掲げています。