米政権、AI規制連邦化を子供保護法と抱き合わせ

クリエイタートランプ

抱き合わせの構図

連邦一括のAI先取り法を追求
州ごと規制の上書き狙い
KOSAと一体化する案
ホワイトハウスが容認の意向

難航する調整

下院は蚊帳の外
上下院でKOSAに大差
民主党も寝耳に水
中間選挙前で日程逼迫
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米ホワイトハウスが2026年6月、AI規制の連邦一括化を実現するため、子供のオンライン安全法と抱き合わせる案を関係団体に提示したことが報じられました。連邦法で全米一律のAIルールを定め、州ごとにばらばらな規制を上書きする「プリエンプション(先取り)」が大手テックの悲願です。中間選挙後に議会が敵対的な民主党に傾く前に、駆け込みで成立させたい思惑があります。

今回の核心は、長年の懸案である児童オンライン安全法(KOSA)を交渉材料に組み込んだ点です。政権はブラックバーン上院議員が主導する子供保護法案群を支持し、AI先取り法のパッケージに含める方針を示しました。オンライン安全はAIと重なる論点ですが、本来はフロンティアモデルの安全性や差別、環境負荷など広範な課題の一部にすぎません。

しかし調整は混乱しています。独自版のKOSAを可決したばかりの下院共和党は協議から外され、上院でブラックバーン議員と協力してきた民主党も知らされていませんでした。上院版は企業に「注意義務」を課す厳格な内容ですが、スカリース下院院内総務が主導した下院版は昨年11月にこの条項を骨抜きにしており、両院の隔たりは大きいままです。

政権側は、AIモラトリアム阻止を成功させたトランプ氏に近い弁護士マイク・デイビス氏の意向もくむ必要があります。同氏は子供・保守派・クリエイター・地域社会という「4つのC」の保護を法案に求めており、すべてを満たさなければ成立はないと明言しました。トランプ大統領自身も先取り法の可決を呼びかけており、共和党は何らかの形で実現を迫られています。

それでも実現性には強い疑問符が付きます。標準的な単独法案にすれば上院で60票が必要となり、民主党の協力が欠かせません。残る審議日程はFISA再認可や移民対策、防衛費などで埋まり、5週間の休会と選挙シーズンが迫る中、関係者は「動く余地はない」と口をそろえます。先取り法と子供保護を束ねる「お見合い結婚」が成立する筋書きは描きにくい、というのが大方の見方です。