AI生成映画がトライベカ映画祭で初の正式上映へ
作品と制作の概要
制作費わずか2000ドル
75分の長編実写AI映画
主要映画祭での正式採用は初
6月10日に上映予定
出典:The Verge
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米トライベカ映画祭が、全編AI生成の長編実写映画「Dreams of Violets」を正式プログラムとして上映することがわかりました。主要映画祭がAI生成の長編映画を正式に受け入れるのはこれが初めてです。上映は2026年6月10日に予定されており、映画業界におけるAI活用の新たな転機となりそうです。
この作品は2026年1月にイラン政府がデモ参加者を大量殺害した事件を題材にした75分の劇映画です。報道記事や写真、目撃証言をもとに、登場人物や映像をすべてAIで生成しています。制作費はわずか2000ドル(約30万円)。カンヌのサイドイベントで上映されたAI映画「Hell Grind」の制作費50万ドルと比較しても桁違いの低コストです。
制作したのは、2009年にイランを離れたAshとPooya Kooshaの兄弟です。Pooyaが設立したFountain 0社が制作を手がけました。画像生成にはGoogleのNano Banana、動画生成にはKling AI、言語編集にはAnthropicのClaudeを使用しています。複数のAIツールを組み合わせることで、長編映画の制作を実現しました。
Koosha兄弟は「映画業界で働く人々の懸念は十分に理解している」としながらも、「AIがなければこの映画は作れなかった」と述べています。政治的に敏感なテーマを従来の手法では映像化が困難な状況で、AIが表現の可能性を広げた事例といえます。今後、低予算のインディペンデント映画制作にAIがどこまで浸透するか注目されます。