Resolve AIがマルチエージェント障害対応基盤を大幅刷新
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Resolve AIは2026年5月21日、本番環境の障害対応プラットフォームを大幅に刷新したと発表しました。同社はGreylockとLightspeed Venture Partnersが出資するスタートアップで、今年初めにシリーズAで1億2500万ドルを調達し、評価額は10億ドルに達しています。今回の発表の中核は、単一エージェントに代わるマルチエージェント調査アーキテクチャです。
新アーキテクチャでは、複数の専門エージェントが障害の仮説を並行して追跡し、互いの結論を独立に検証します。調査エージェントは根本原因から症状までの完全な因果連鎖を構築し、別のエージェントが論理の隙を突いて反証を試みます。証拠が不十分な場合は「わからない」と明示する設計で、本番環境における誤誘導リスクを低減しています。社内ベンチマークでは根本原因特定の精度が従来比2倍に向上したとしています。
新たに導入されたバックグラウンドエージェントは、デプロイやアラート発火、PR マージなどのイベントに応じて自動起動し、障害が顕在化する前に事前調査を行います。これまでのインシデント対応型とは異なり、インフラ変更の監視やコスト異常の検知といったSRE業務を継続的に担います。CEOのSpiros Xanthos氏は「すべての開発者が使える汎用SREエージェント」と位置づけています。
3つめの柱は、人間とAIエージェントがリアルタイムで証拠を共有しながら調査を進める共有ワークスペースです。調査結果は動的に更新され、ソースクエリの編集やレメディエーション実行も同一画面で完結します。さらにREST APIとMCPサーバーとしても提供され、他社のコーディングエージェントや汎用AIエージェントとの連携も可能になります。
Xanthos氏は、AIコード生成の爆発的普及により「人間が把握しきれないコード」が本番に大量投入される現状を指摘し、運用側にもAIによる防御が不可欠だと主張しています。Coinbase、DoorDash、Salesforce、MongoDBなどの大手顧客を抱える同社は、成果連動型のクレジット課金モデルを採用し、自前構築より低コストだとアピールしています。