FIDO、AIエージェント決済の安全基準を策定へ
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認証技術の業界団体FIDO Allianceは4月28日、AIエージェントが行う決済やその他の取引を検証・保護するための業界標準を策定する2つの作業部会を立ち上げると発表しました。GoogleとMastercardが初期貢献としてオープンソースツールを提供し、エージェント時代に対応した安全な取引基盤の構築を目指します。
背景にあるのは、AIエージェントの急速な普及です。ユーザーに代わってエージェントが自律的に行動する場面が増える中、既存の認証モデルはこうした「代理行為」を想定して設計されていません。FIDO AllianceのCEOであるAndrew Shikiar氏は、パスワード問題と同様に今が基盤を正しく構築する好機だと指摘しています。
Googleが提供するAgent Payments Protocol(AP2)は、ユーザーが本当にその取引を意図したことを暗号的に証明する仕組みです。一方、MastercardがGoogleと共同開発したVerifiable Intentフレームワークは、エージェントの操作をユーザーが安全に認可・制御するための技術です。いずれも選択的情報開示を組み込み、関係者ごとに必要な情報だけを共有します。
具体的なユースケースとして、品切れのスニーカーを100ドル以下で入荷次第購入するようエージェントに指示する例が挙げられました。こうした自律的な購買行動に対し、認証と透明性を確保することで、意図通りの商品が適正価格で購入される仕組みを実現します。
通常であれば2〜3年かかる標準策定ですが、エージェントAIの進化速度を踏まえ、関係者はより短期間での完成を目指しています。Mastercardの最高デジタル責任者Pablo Fourez氏は、不正利用への対応コストの高さを挙げ、消費者と加盟店を守るために早期の技術普及が不可欠だと強調しました。