Take It Down Act初の有罪、逮捕後もAIヌード生成継続

初適用の有罪答弁

米オハイオ州の37歳男
被害者10人超に拡散
元交際相手らを標的
同法初の有罪認定

逮捕後も生成継続

スマホにAIツール124種
未成年の顔も合成
最大禁錮3年の量刑
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米司法省は4月、オハイオ州コロンバス在住のジェームズ・ストラーラー被告(37)がTake It Down Act違反で有罪を認めたと発表しました。被害者は少なくとも10人に上り、同法が2025年に成立して以降初の有罪事例となります。被告はAIで生成した性的画像を元交際相手やその家族に送りつけ、サイバーストーキング罪などでも訴追されました。

捜査当局によると、被告は押収されたスマートフォンに24種類以上のAIプラットフォームと100以上のWebモデルをインストールし、同意のない親密画像(NCII)を数百から数千点生成していました。元交際相手の顔を父親との性行為場面に合成して母親や同僚に送付するなど、手口は極めて悪質です。未成年の男児の顔を成人の体に合成した画像も複数確認されました。

さらに被告は、被害者との復縁を迫る目的で画像を悪用していたとされます。裁判資料には、本物のヌード画像を送るよう脅迫し、レイプを仄めかす留守電を残したとの記載もあります。被害者を装ってポルノサイトに画像を投稿し、第三者にAI生成コンテンツを提供する行為も確認されました。

問題を深刻化させているのは、被告が逮捕後も生成行為を継続していた点です。児童性的虐待を扱うサイトに実在・合成の画像700点超を投稿し、「合法なもの何でも」を掲げる掲示板にも被害者母娘の画像を投稿していました。AIツールの容易な入手性が犯罪の連鎖を助長した形です。

被告はサイバーストーキング、児童の性的虐待を描いた卑猥な視覚表現の製造、デジタル偽造物の公開の各罪について有罪を認めました。Take It Down Actの下では、成人のNCII公開で最大2年未成年画像で最大3年の禁錮刑が科され得ます。量刑は今後の公判で決定されます。

本件は、生成AIを悪用した画像犯罪に対する米国の法的対応が実際に機能した試金石と言えるでしょう。一方で、多数のAIツールが個人端末で簡単に運用できる現状は、プラットフォーム側の責任や規制のあり方にも新たな課題を突きつけています。