フォーク歌手、AI偽造曲と著作権悪用の標的に

AIカバーの無断配信

Spotify上にAI生成の偽楽曲が本人名義で出現
本人が抗議し大半は削除も一部は別名義で残存
Spotifyがアーティスト承認制をテスト中

パブリックドメイン曲の権利詐称

配信業者Vydia経由で著作権侵害の虚偽申立
対象は1870年代からの伝統曲で本来は公有
YouTube Content IDが虚偽申立を受理
Vydia側は申立者をプラットフォームから追放

複合的な制度の脆弱性

AI生成・音楽配信・著作権の各制度に悪用の余地
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フォーク歌手のマーフィー・キャンベル氏が、自身のSpotifyプロフィール上にAI生成と見られる偽の楽曲が無断で掲載されていたことを2026年1月に発見しました。YouTubeに投稿した演奏をもとにAIカバーが作成され、本人名義で配信されていたとみられます。

キャンベル氏の抗議により大半の偽楽曲はYouTube MusicやApple Musicから削除されましたが、Spotifyでは別アーティスト名義で同名の楽曲が残存しています。Spotifyは楽曲の事前承認機能をテスト中ですが、同氏は大手プラットフォームの対応に懐疑的な姿勢を示しています。

さらに音楽配信業者Vydiaを経由した著作権の虚偽申立YouTubeのContent IDシステムを通じて行われました。対象は「In the Pines」など1870年代から存在するパブリックドメイン楽曲で、本来は誰もが自由に演奏できる作品です。

Vydiaは虚偽申立を取り下げ、申立者をプラットフォームから追放しました。同社は600万件超の申立のうち無効はわずか0.02%と説明しましたが、AI偽造との関連は否定しています。

キャンベル氏は、生成AI・音楽配信・著作権制度の各段階に悪用可能な構造的脆弱性があると指摘しています。個別のプラットフォームだけでなく、業界全体の仕組みに根深い問題があるとの見解を示しました。