DoorDash、AI訓練データ収集の新ギグアプリ「Tasks」を開始

Tasksアプリの概要

身体動作の録画が主業務
時給15ドル・上限20分の報酬体系
家事・料理・散策など5分野
ロボット訓練用の動画データ収集
一部州では利用が明示的に禁止

ギグワーカーの現実

3タスク完了で推定報酬10ドル未満
撮影中のプライバシー問題が深刻
低賃金AIギグ経済の拡大懸念
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DoorDashは、生成AIやヒューマノイドロボットの訓練データを人間が収集する新アプリ「Tasks」を米国で公開しました。フードデリバリーとは無関係で、スマートフォンを胸に装着し、手の動きを録画する作業が中心です。

アプリで提供されるタスクは家事・日曜大工・料理・ナビゲーション・外国語会話の5カテゴリに大別されます。洗濯物の投入からセメント打ち、卵料理、公園の散策、ロシア語や中国語での自然な会話まで、幅広い作業が含まれています。

報酬は時給15ドルで1タスクの上限は20分に設定されています。記者が実際に洗濯物の投入タスクを試したところ、約1分半で完了し推定報酬はわずか0.37ドルでした。卵料理のタスクも最大報酬は5ドルにとどまります。

公園のナビゲーションタスクでは、他人を撮影しないというDoorDashのルール順守が極めて困難であることが判明しました。ベビーカーを押すジョギング中の母親に遭遇し、記者は5分でタスクを中断。混雑した場所でのタスク遂行は現実的に不可能に近いと指摘しています。

サンフランシスコの開発者らはこうした低賃金の一時的作業をギグエコノミーの次なる進化と見ています。しかし記者が3タスクを完了して得た推定報酬は10ドル未満であり、AI産業への巨額投資とは対照的な、労働者側の厳しい現実が浮き彫りになっています。