中国でOpenClawブーム、大手IT企業がAPI収益で最大の恩恵
出典:WIRED
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中国でAIエージェントソフト「OpenClaw」が爆発的なブームとなり、全国各地でインストール講習会が開催され、数百人規模の参加者を集めています。テック企業はOpenClawの自社プラットフォームへの統合を急ぎ、地方政府も開発者向け補助金を発表する事態となっています。
しかし実際に利用してみると、プログラミング経験のない一般ユーザーにとっては導入のハードルが極めて高いことが判明しました。越境EC企業に勤める張氏はクラウドサーバーを借りLLMサブスクリプションを購入しましたが、数日後にはAIエージェントの出力品質が低下し、API設定の技術的課題に直面して断念しました。
このブームの最大の受益者は一般ユーザーではなく、Tencent、Alibaba、ByteDanceなどの大手IT企業です。通常のチャットボットが会話あたり数百トークンしか消費しないのに対し、OpenClawの1インスタンスは1日あたり数十〜数百倍のトークンを消費するため、API利用料が大きな収益源となっています。
各社は独自カスタマイズ版の開発にも着手しており、TencentのQClaw、ByteDanceのArkClaw、MoonshotのKimiClawなどが登場しています。これらは導入の簡便さをうたう一方、ユーザーを自社エコシステムに囲い込む狙いが明白です。OpenClawの創設者は中国企業の無断コピーに不満を表明しました。
このブームが示す最大の教訓は、中国の一般消費者がAIサービスに課金する意思を持つことが証明された点です。一方でセキュリティリスクが広く指摘されているにもかかわらず、少なくとも5つの地方政府が開発者への資金提供に乗り出しており、2022年のメタバース補助金と同様の便乗行政との指摘も出ています。