米アイオワ州の郡がデータセンター専用ゾーニング条例を制定

全米最も包括的な条例

水資源調査の義務化
住宅地から300mの離隔距離
騒音・光害の制限規定
道路損傷の補償義務

住民の懸念と水問題

住民がモラトリアムを要求
井戸の枯渇リスクを懸念
州の水利用許可との権限分離

全米に広がる規制強化

バージニア州も専用基準策定中
Google原発隣接に新施設計画
詳細を読む

米アイオワ州リン郡は、データセンター専用のゾーニング地区を新設する条例を採択しました。開発者に包括的な水資源調査の提出を義務付け、郡との水利用協定の締結を建設前に求める内容で、全米でも最も厳格な地方条例の一つとされています。

条例では住宅地からの離隔距離1,000フィート(約300m)の確保、騒音・光害の制限、建設中の道路損傷に対する補償、地域貢献基金への拠出が求められます。2025年10月にGoogleがリン郡の非法人地域に6棟のキャンパス建設計画を発表したことが条例策定のきっかけとなりました。

住民説明会では約100人が参加し、新規データセンターの完全禁止を求める声も上がりました。特に水資源への影響が懸念されており、ジョージア州のMeta施設周辺で井戸が枯れた事例も引き合いに出されています。干ばつ時に水源が枯渇するリスクへの不安が根強くあります。

ただしリン郡の権限には限界もあります。農村部の水利用許可は州の天然資源局が管轄しており、電気料金も州の公益事業委員会の所管です。条例では水資源調査データを州の許可・執行判断に活用する仕組みを設け、地方自治体としての監視力を補完しようとしています。

こうした規制強化の動きは全米に広がっており、バージニア州ラウドン郡など既存198施設を抱える地域でも専用ゾーニング基準の策定が進んでいます。全米都市連盟は「より厳格なゾーニング基準、影響調査の義務化、インフラ容量を評価する間のモラトリアム」の傾向を指摘しています。