グーグル、AIの電力危機を宇宙で解決へ

宇宙データセンター構想

AIの電力需要急増への対応
太陽光発電を利用する衛星群
Google製AIチップTPUを搭載
衛星間は光通信で高速接続

残された技術的課題

宇宙空間での熱管理
システムの長期信頼性の確保
過酷な放射線環境への対策
@tetumemoのXポスト: 📕速報:Googleが本気で宇宙にAIデータセンターを作ろうとしてます...! 「Project Suncatcher」と名付けられたこの計画、もはやSFの世界じゃない。2027年初頭に最初の2基のTPU衛星を打ち上げるって、もう目の前の話なんですよね。… https://t.…
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Googleは11月5日、AIの爆発的な電力需要に対応するため、宇宙空間にデータセンターを設置する壮大な構想「Project Suncatcher」を発表しました。これは太陽光で稼働する衛星群にAIチップを搭載し、地球の資源制約から脱却する試みです。実現には多くの技術的課題が残りますが、AIの持続可能な未来を拓く一手となるでしょうか。

なぜ宇宙なのでしょうか。背景には、AIの凄まじい電力消費があります。一説では2028年までにAIだけで米国全家庭の電力消費の22%に相当する量に達すると予測されています。また、データセンターの冷却には大量の水が必要となり、地球環境への負荷が大きな懸念となっています。

「Project Suncatcher」は、低軌道に多数の小型衛星を打ち上げ、それぞれにGoogle独自のAIアクセラレータ「TPU(Tensor Processing Unit)」を搭載します。動力は太陽光発電で全て賄い、衛星間の通信には高速な自由空間光通信を利用。これにより、宇宙に一つの巨大な計算基盤を構築する計画です。

もっとも、これは「ムーンショット(壮大な挑戦)」であり、課題も山積しています。スンダー・ピチャイCEOも認めるように、宇宙空間の過酷な放射線、真空での熱管理、そして軌道上でのシステムの長期的な信頼性確保が大きなハードルです。初期テストではTPUの放射線耐性が確認されたとしています。

Googleはこのプロジェクトを通じて、AIの計算能力を地球の制約から解放し、需要の伸びに際限なく応えられるソリューションを模索しています。この野心的な試みがAIインフラの新たなフロンティアを切り拓くか、その動向が注目されます。